人理を修復したからといって、すべての問題が解決するわけではない。
 生き残った魔神注によって発生する亜種特異点、そしてカルデアの内情を探ろうと査察団を送り込んでくる魔術協会。
 それらの困難に立ち向かうため、カルデアは以前と変わらぬ――ひょっとしたらそれ以上の活動が必要になる中、
 人理修復の立役者たるマスターはと言うと。


「さて、どこから掃除をしようか」


 アパートの大掃除をしていた。
 みんなは「特異点が見つかったら嫌って言うほど働いてもらうんだから、それまでゆっくり休んでて」と言ってくれるんだけど、
 そこで素直に「はいそうですか」と休むのもなんだか気が引ける。何もしないというのは、それはそれで落ち着かないのだ。
 そんなわけで、アパート――人理継続保障機関フィニス・カルデア番外固定空間出張施設、通称めぞんカルデアの大掃除である。
 カルデアのマイルームはマシュと一緒に掃除をしたけど、こっちは全く手付かずだったから――。
 そんなわけで自室の掃除を終え、空き部屋の掃除もしようと向かったとき。


「ニョホ――――!?」
「……」


 空き部屋の中には黒髭ことエドワード・ティーチがいた。
 そしてティーチはいつにもまして挙動不審であり。



「と、ところでマスターは何を?」
「見ての通り、掃除を」
「この部屋は掃除しなくていいんじゃないかな―」


 明らかに、何かを隠していた。
 その残忍さと恐怖を持ってカリブ海を支配に置いた大海賊、エドワード・ティーチが隠しているものは何なのか。
 それはめぞんカルデアに何をもたらすのか――。


「マスター、それ読み終わったのなら貰っても?」
「いやちょっと待って。まだ最初しか読んでない」


 何をもたらすのか――。


「でもあれだね。ティーチのコレクションっていうから十八禁ばっかりかと思ったら、そんなことないんだね」
「確かに。思いの外、多種多様といった感じですな」
「これはまた酷い言われよう」
「『普段の行い』って言葉知ってる?」
「Oh、辛辣ゥ!」

 何ももたらさないのかもしれない。



 文章:右近  表紙:灰男マン(pixiv

 タイトル:めぞんカルデア~男たちの挽歌~
 サイズ:A5二段組 本文34ページ
 頒布予定価格:500円

 本文サンプル:(pixiv

 今回もFGO本です。なんかもう止めるに止められなくなってきたので、最低でも年末までは続くんじゃないかと思います。
 例によって舞台設定引き継いでるだけなので前作読んでなくてもさして困らないとは思いますが、「こたつの聖女」はとらで委託してる
めぞんカルデア」はDLsiteでDL販売してるのでそっちをチェックしてくれてもいいと思います。こたつの聖女もDL販売してます
 さておき今回はまあ、なんというか……表紙を見て色々察してくれるといいと思います。
 いやもう本当に、色々察して。

 今回は4/30(日)COMIC1☆11 ふ-25a「黒色彗星帝国」で委託させてもらってるので、もし来る方いたらよろしくお願いします。
 表紙と内容がこんな感じだけに、不安しかない。

 売上の一部というか大半はFGOのガチャ回すことで一時製作元に還元する方向で。
 あと書店委託はイベント終了後に残部を預ける感じになると思うので、そんな感じでよろしくお願いします。
 DL販売も申し込むのがイベント終了後なので似たような感じで。

 あと「こういう本シュタゲで出してなかった?」は禁句ということで一つ。

※2017.06.24追記
 書店委託はとらのあなでどうぞ→

 DL販売はDL.siteでどうぞ→


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