あー、日記内で俺の呼び名は「右近」で統一されてますが、実際会社などでは本名で呼ばれてるのでそう思うように。

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2002.11.28(木)

設問1:例によってネタ日記が停滞している理由を答えなさい(20点)
回答 :TALK to TALK始めました。一瑠萌えー(ぉ



と、いうわけで積みゲーを消化しようと思い立ち、手始めにもみじクリアした後なんとなくTALK to TALK始めてどっぷり。
久々に全キャラフルコンプ目指す勢いです。
え? もみじHS?
いや、どうも静流さんEDないっぽいし(もう一度ゲームのタイトルを見直しましょう

さておき、TALK to TALKしてたらMoonLightやり直したくなって、SSも思い付いた気がするのでしばらくはどっちかというとマイナー気味のゲームのSS書いてみようかと思ってます。不定期に。



 で、今日のネタはこちら。




2002.11.22(金)

 相変らずやる気でない病がなおりません。
 とりあえず昨日は同人誌読むのをやめて月姫アンソロジーを全部読み直して見ました(大差ありません)

 あー、もうだらだらと本日のネター。




ネタ第13号 性別が逆だったらただの犯罪っぽい夫婦の話(おねティ)

「んー、疲れたー」
「お疲れ様」
 銀河連盟の監視員の方の仕事がたまっていたらしく、帰って来てからずっとキーボードを叩いていたみずほ先生にそう声をかけ、コーヒーを出す。
「ありがと、桂くん」
「大変そうだったね」
「ちょっと最近どたばたしてたからね。報告書溜めちゃってて」
 てへ、とちょっと舌を出して自分の頭をぽかりと叩く。
 先生は年上で大人の女性なんだけれど、こういう子供っぽい仕種もとても良く似合うと思う。
 そんな事を考えながら、ふと前から気になっていたことを聞いてみた。
「先生、家では眼鏡してないけど、大丈夫なの?」
 そう。先生は学校とか、外に出る時は眼鏡をしているけど、うちに居る時は基本的に眼鏡をしていない。
 確かに眼鏡をしないで居ると楽と言えば楽だけど、こういう仕事とかをする時って、困らないんだろうか。
「あ、桂くん知らなかったっけ? あの眼鏡って伊達よ?」
「え?」
 僕が驚いた顔をすると先生はくすくすと笑い、テーブルにおいてあった眼鏡ケースから眼鏡を取り出した。
「ほら」
 そう言って僕の眼鏡を外し、先生の眼鏡をあてる。
 確かに度は入っていないらしく、近視の僕が見るとかなりぼやけて見える。
「でも、なんで伊達眼鏡なんて」
「マニュアルにあったのよ」
「……はい?」
 こう、『ファッションの一部』とかそういう返事を予想していたんだけど、全く違う答えが返ってきた。
「マニュアル?」
「うん。桂くんに話したこと無かったっけ? 銀河連盟駐在監視員用のマニュアル」
「あー、そう言えばそんな話があったような」
 そう。あれはみずほ先生の宇宙船に最初に迷い込んだ時の話。
『現地の人間に秘密がばれた場合、色仕掛けが有効だってマニュアルに書いてあったのに……』
 そんなこと言ってたっけ。そう言えば。
「で、そのマニュアルになんて書いてあるの?」
「うん。地球用のマニュアルなんだけど……『女教師は眼鏡をしてなきゃいけない』って」
「……はい?」
「だから、『女教師は眼鏡をしてなきゃいけない』って」
「本当?」
「うん。ちょっと待ってね」
 そう言って先生はまた端末を開き、何か操作をする。
「あ、これこれ」
 そう言われて指差されたディスプレイを覗き込んでみると、そのマニュアルとおぼしき文章が表示されていた。


『第三十八条:女医と女教師は眼鏡をしていなければいけない』


「……ほんとだ」
 っていうか、どんなマニュアルだこれは。
「……ひょっとして、変?」
「いや、変と言うかなんと言うか……」
 いや、変と言えば変なんだけど、なんとなく正面からそうは言えない。
「ちなみに、他にはどんなのがあるの?」
「え? えーと、必要な時だけ検索するようになってるから……他のも見てみましょうか」
「うん」
 そう言うと先生はまたキーボードを操作し、それにあわせてディスプレイに文字が表示される。
「量が多いから……。この辺から見てみましょう」
「うん、お願い」


『第二十四条:秘書はタイトスカートじゃなければいけない』


「……」
「……」

無言でみずほ先生がキーボードを操作していく。
次々と画面には文字が表示される。


『メイド服は黒じゃなければ行けない』
『巫女さんは黒の長髪じゃなければ行けない』
『運動の際にブルマとスパッツどちらを使用するかは任意』




「……銀河連盟の駐在監視員のマニュアル?」
「う、うん。銀河連盟ではこういうマニュアルを配布していて、駐在監視員は自分の経験をもとに中身を改訂していくのよ」
「確かに、それなら実践的なマニュアルになりそうだね」
「え、ええ。それで連盟本部から受け取ってきたんだけど……」
 前任者の人は何があってあんな事ばかり書き記したんだろう。
 あまりの出来事に二人で放心していると、先生がふと思い付いたかのようにまりえに声をかける。
「わたしの前任の地球駐在監視員を検索して。最優先事項よ!」
「にょにょっ!」
 先生の声を聞き、まりえが検索を始める。
 やがて検索が終わり、端末に前任の駐在監視員が表示された。







〜一時間後、みずほの実家〜

「お母さん!」
「あ、お姉ちゃん。どしたの、地球から出てくるなんて」
「そんなことは後! お母さんは!?」
「ママならお姉ちゃん達が来るちょっと前に旅行に行くって言ってどこか行っちゃったよ?」
「まりえ! お母さんの座標を検索してトレース! 最優先事項よ!」




〜そのころの前任駐在監視員〜

「ほっほっほ。あのマニュアルのおかげで桂くんと仲良くなれたのに、何怒ってるのかしらねえ」
銀河の果てへと逃走中だったりする。




〜さらにその頃の旦那さん〜

マニュアルを食い入るように見つめていたり。

『新妻の寝間着は裸Yシャツ』
『新妻が料理する際は裸エプロン』


「……いいなぁ」

確かに効果的なマニュアルっぽい。





 んー、考えてみるとエロゲ以外のSSって初ですな。
 資料が全然なくてだいぶてきとーに書いたので、公式設定との相違点は見逃してくれる方向で一つ(ぉ

 あと、例によって今週末もネタ日記書けないぽいです。
 やっぱ基本的に週休二日とゆーことで。

2002.11.21(木)

 積みゲー消化しようと思ったんだけど、なんか全くやる気がわきません。
 昨日もやる時間あったのに、寝転がってせんべい食いながら同人誌読んで過ごしちゃったし(それもどうかと)

 ついでなんで、現在放置中のゲームのリストでも。

−水月−
 雪さんと牧野さんクリアした時点で放置。
 好きなキャラクリアして終了って事でもいいんだけど、ストーリー的には他のキャラやらにゃマズイらしいので。むー。

−なないろ−
 インストールに1時間かかりました。インスト終わったっ頃には達成感を得てしまってやる気がわかないとゆーか(笑)

−TALK to TALK−
 インストすらしてません。ごめん。
 始めたらはまると思うのですが。

−もみじHappyStory−
 こっちも放置中。っていうか前作やってないし。

−もみじ−
 てわけでインストしたのですが。いや、インストはしましたよ?

−螺旋回廊−
 ごめん、もう無理。いや、出来はとてもいいんだけど俺にはもう進められません。
 ハッピーEDないらしいしなあ……

−君が望む永遠(DC)−
 茜たんトゥルーED見たからもう満足っちゃ満足なんですが。
 遙妊娠EDとかがどこまで書かれてるのか気になってたり。

−水夏(DC)−
 ごめんなさい、おまけCD聞いただけです(ぉ
 つか、追加要素がなー。萌シナリオとかだったらやる気がわくのですが(有り得ません)

 で、これから年末にかけてバルドフォースとか家族計画絆箱とか。D.C.WhiteSeasonとかそよかぜのおくりものとかPS2版君が望む永遠とかスパロボオリジナルジェネレーションとか買う予定なんですが。
 果たしていつそんなに遊ぶ気なのでしょう。

 あー、それはさておきとりあえず今日のネター(笑)



ネタ第12号 バカップルの朝の食卓のお話(月姫)

 その日、俺はアルクェイドのマンションに遊びに来ていた。
 で、毎度恒例でラーメンを作り、二人でずぞぞとすすっていた。
 良く考えてみると昼過ぎにラーメンをすする吸血鬼っていうのは変なものではあるが、アルクェイドがやると不思議と違和感が無い。
 まあ、一応料理を作った側としてはおいしそうに食べてもらえると嬉しいわけで。
 なんとなくじっと見詰めていると、アルクェイドが顔を上げた。
「どしたの? 志貴」
「いや、美味そうに食べるなー、とか思って」
「だって志貴のラーメン美味しいもの」
「どうも。ほら、ラーメンのびるぞ」
「あ、うん」
 また、一心不乱にラーメンをすする純白の吸血姫。
 俺も自分の分のラーメンを食べていると、やがてアルクェイドはラーメンを食べ終え、丼を持ってスープを飲む。
 こんなとこを見たらロアはどう思うのかな。
 アルクェイドの美しさに魅せられ、死徒にまでなった司祭。
 この姿を見て、幻滅するのか惚れ直すのか。
 そんな事を考えながら、俺もスープを飲むために丼を持つ。
 琥珀さんもたまにラーメンを作ってくれるけど、こんな風にスープを飲もうとすると秋葉の雷が落ちてしまう。
 ラーメンはこの瞬間が一番いいと思うんだが。
「ねーねー志貴―」
「ん?」
 スープが半分ぐらい残った丼をテーブルに置き、問い掛けてくる。
 俺もラーメンのスープを飲みながらアルクェイドの話を
「『なまあし』って何?」

 ぶぼはあっ!!

「やだ志貴、汚いー!」
「げほ、げほ、げほ……突然何を言い出すんだお前は!」
「もー、スープ吹出してー。ああ、びっくりして丼からスープこぼしちゃったじゃない」
「あ、ごめん。早く拭かないと……」
「あー、もうスカートぐしょぐしょ」
 そう言ってアルクェイドはいつもの紺のスカートに手を描け、おもむろに脱ぎ去った。
「染みにならないかなあ……」
 アルクェイドがいつも着ている、白い服と紺のスカート。
 しかし、紺のスカートを脱いだので、必然的にその下には下着しかない。
「洗濯してくるから、志貴そこかたずけといて」
 そう言って床に落ちている紺のスカートを取るために前にかがみ、手を伸ばす。
 そうすると俺の前に見えるのは。
 白いショーツと白い足。
 その白磁のような脚をじっくりと見せ付けられた俺のとるべき行動はただ一つだった。
「あれ、志貴? え? いや、お洗濯しないと。ね? きゃー!!」







 −しばらくお待ち下さい−







「志貴のけだものー」
「いや、すまん。その、つい」
「このスカートお気に入りだったのにー」
「いや、本当にすまん」
 ラーメンスープをしっかり吸ったアルクェイドのスカートは、多分もう再起不能だった。
「まあいいわ。おかげで『なまあし』の意味がわかったし」
「あー、その。それは」
「で、どうだった?」
「何が?」
「わたしの『なまあし』」

 ああ、だかろどうしてこいつは。
 頬をほのかに染めながらそんな事を恥ずかしげに聞いてきたりする。

「志貴?」
「教えて欲しいか?」
「うん」

 そして俺は
「答えはこれだぁっ!」
「きゃあっ!」
 第二ラウンドを開始した。






 んー、アルクェイドは慣れてないなー。
 でも、アルクェイド相手なら志貴も攻めになれますな。
 秋葉相手だとどうも(笑)
 つか、今回のテーマは生脚の話だった貴がするんですが。
 途中ではだワイになりそうなところを、あえて変えてみたんですが。素直にはだワイSSにしたほうがよかったのかなー、とか。
 まあ、他のメンバーが関わらないこの二人の話ってのも結構書いてて面白いと思えたのは結構収穫な気がする。

2002.11.20(水)

 ラグナロクのβサービスが終わりました。
 最終日、全然繋げなかったあたり不安要素プンプンでしたが(笑)
 つーわけで宣言通りネタ日記再開―。


ネタ11号 寄せてあげるは女の英知の話(月姫)

「それは遠野くんが悪いです」
「はあ」
 俺は今、先輩にお説教されていた。
「秋葉さんがいつも悩んでいることは遠野くんも知らないわけではないでしょうに」
 しかも、珍しいことに先輩が秋葉の弁護をしていた。
「全く、どうしてこういう時ばかり女心がわからなくなるんですか」
「いや、俺は秋葉に楽にして欲しかっただけで」
「それが間違いなんです。今日ばかりは秋葉さんの味方をさせてもらいます」
 なんで俺が先輩の家で正座しながらお説教されているのかというと。
 話は数時間前にさかのぼる。





 俺は、休みだけど特に予定も無かったので家でゆっくりとしていた。
 リビングでのんびりとお茶をすする。
 向かい側の椅子には秋葉が座り、文庫本を読みながら優雅に紅茶を楽しんでいた。
 俺が見ていることに気付くと、秋葉はにこやかに微笑み、こっちを見る。
「何かご用ですか? 兄さん」
「あ、いや。なんでもないんだ」
「くすっ。変な兄さん」
 そう言ってまた本に目を落とす。
 思わず『何でもない』などと誤魔化してしまったが、言わなければいけないことはあるのだ。
 兄として、妹に言うべき事はある。
「秋葉」
「何ですか?」
 明るい笑顔を向ける妹にこんな事を言うのは気が引けるのだが。


「無理して補正下着とかつけない方がいいぞ?」




 死ぬかと思った。
 魔眼を金色に輝かせたアルクェイドだって、あんな殺気は出せないに違いない。
 自分に七夜の血が流れておらず、幼い頃に訓練を施されていなかったら今頃この世にはいなかっただろう。
 ありがとう。思い出すら残っていない俺の父さん。
 まあさておき、そんなわけでなんとかシエル先輩の家まで逃げてきて、今に至るわけである。





「全く。何でそういうことばかり目ざといんですか」
「いや、琥珀さんが教えてくれて……」
「それはいいとしても、秋葉さんにそんな話をしたら激怒するのがわからないわけじゃないでしょう?」
「うん。でも……」
「でも、なんです?」
「補正ブラなんかつけて、これ以上育たないとさすがに可哀想かと」
 俺がそういうと、先輩はやれやれと言った感じで肩を竦め、話し始めた。
「まあ、男の人なんだから誤解してもしょうがないですが。別にブラは押さえつけるものではありませんよ?」
「そうなんですか?」
「ええ。どちらかと言うと『形を整える』ためのものですね。美しく見せたいと言うのもありますが、ちゃんとしてないと動き回る時に不便ですし」
「ほうほう」
「シエルも大変なんだねえ」
「まあ、女性として生まれた以上、いかんともし難い悩みではありますね」
「妹ぐらい小さいと悩まなくて済みそうだけどねー」
「それを言うなって。俺、それで怒られて逃げてきたんだから」
「秋葉さんの気持ちも分かりますけどねえ」
「わたしにはわかんないなー」
「……」
「……」
「あれ、どうしたの?」

ぼすぅっ!!

 ノーモーションから情け容赦の無いレバーブロー。
「な、何するのよこのばかシエル!」
「それはこっちの台詞です! なんであなたがここにいやがるんですか!」
「いや、志貴探してきてみたら面白そうな話してるもんだから」
 アルクェイドはいつものとおり、あっけらかんとそう言った。
「入口にはちゃんと鍵を閉めておいたはずですが」
「ちっちっち。ピッキングは今日びのヒロインの必須事項なんだよ?」
「……なんだその聞いたことも無いような理論は」
「え? だって琥珀が」
 やっぱりか。
「……まあいいです。簡単にピッキングできるような鍵をしていたのは私の不注意ですし」
「じゃあ、さっきの話のつづき聞かせて」
「さっきの話?」
「うん。『形を整える』とかどうとか」
「……ああ、下着の話ですか?」
「そんな話聞いてどうするんですか?」
「うん。わたし、下着ってつけたことないから」








「はい?」
「下は掃いてるけど、胸はほら、服着ると隠れるじゃない。だからいらないかなーって」

 ……のーぶら。
 今着ている服を一枚脱ぐと、そのすぐ下にはなまちち。
「遠野くん!遠野くん!」
「あ、ああ。ごめんごめん」
「どしたの志貴?」
「いや、何でもないから気にするな」
 まさか服の下を妄想してたとは言えない。
「でも、さっきも言った通り下着をしていないと、胸の形が崩れますよ? まあ、あなたの胸がみっともなくなって遠野くんに嫌われれば万々歳ですが」
「大丈夫」
「何がです?」
「わたし、年取らないから」
「……何が言いたいんですか?」
「いや、シエルは年取って胸垂れてきたかもしれないけどわたしは」

ザクザウザクザウザクザクッ!!!!!

「な、何するのよ!」
「誰が歳をとったと言うんですか、こんな現役高校生を捕まえて!」
「シエルみたいなのを『なんちゃって高校生』って言うらしいよ?」
「消えてなくなれぇっ!!!!!」










「で、兄さんはいつのまにか居なくなったと思ったら、シエルさんの家にいて大怪我して帰ってきたわけですか」
「……面目ない」
「でも珍しいですねえ。志貴さん、普段あの二人が戦い始めたらすぐに逃げるじゃないですか」
「いや、今日はちょっとね」
……まさか言えまい。
 縦横無尽に暴れまわるアルクェイドの胸をじっと見てて逃げ遅れたなんて。
 だってそう言われてみるとのーぶらだから跳び回るたびにほら。

「まあ、自業自得でしょう。しっかり養生して早く回復して下さい」
「うん。申し訳ない」
「お礼なんて結構ですから。じゃあ琥珀、あとはよろしくね」
「はい、かしこまりました」
 そう言うと秋葉はドアを開け、部屋を出て行く。
「あ、そうそう」
「ん?」
「今朝の件は怪我が治るまで保留とさせていただきますので」
「……秋葉?」
「琥珀、兄さんのことを頼むわよ」
「お任せ下さい」




 遠野志貴の受難はまだ続くっぽい。




 あー、落ちが相変わらずダメダメだなー。
 いや、チャットでちくわんと「アルクェイドはノーブラに違いない」という話になって急遽書いてみたんですが。むー。
 あ、ちなみに下着の話とかはすべててきとーなので本気にしないよーに。

2002.11.18(月)









 ごめんなさい。
 綺麗な言葉でごまかすのはどうかと思うので、正直に言います。




















 ROのβテスト終わってアイテムリセットされる前にレベル上げたいので、今日明日ネタ日記書きません。





 廃と呼び炊きゃ呼ぶがいいさっ!!

 とりあえず、現在リクあった十六夜さんSS(とらハ2)は構想中です。

2002.11.15(金)

 今年もそろそろ冬コミです。
 あちこちのサイトでは「落ちました」とか「サークルスペースここです」とか毎回恒例の告知がされています。
 そしてみんな〆切に追われています。
 印刷所の手配とかしています。
 俺も売り子兼買い出し部隊で雇ってくれるとこを探しています。

 ……今回は昼過ぎにのんびり行くことになるもよー。ぐすん。

 てか、もうネタ10個めか。案外続くもんですねー。


ネタ第10号 「月姫でかまいたちの夜2」(月姫)


あらすじ ログ見て(ぉ


「げふぅ……」
「何ですか兄さん、そんな下品な」
「いや、だってさぁ……」
「『だって』じゃありません。遠野家の長男ともあろうものが、そのような態度でどうするのですか」
「そうは言うけど。ごめん、無理」

 結局あの後翡翠の勧めを断りきれず、翡翠作の梅フルコースを食べ、グロッキーなところで船に乗り込んだ。
 なんつーかもー、掛け値なしに本当に限界。
 俺が船縁にへばりついてぜーぜー言っていると、秋葉はいつもと変わらない態度で俺に冷たくそう言った。
「だって秋葉は、あれ食べてないし……」
 慣れない旅行に疲れたのか、船室で横になって休んでいる翡翠の方をちらりと見ながら小声で言う。
「な、何を言ってるんですか兄さん。ちゃんと私の分は」
「……『略奪』しただろ」
「……」
「……」
「だ、第一兄さんが翡翠にはっきりと言わないのがいけないんじゃないですか!」
「いやまあ、それは、ほら。せっかくの好意なわけだし」
「兄さんがそうハッキリしないから私たちがどれだけ苦労していると思ってるんですか!」
「いや、その。それは前向きに善処したいと思っている次第なんですが」
 逆切れした秋葉に言い負かされた。

 困って秋葉から目をそらすと、船長−とは言っても漁船なので船員は一人しかいないのだが−が笑いをこらえていた。
 秋葉もそれに気付いたのか、顔を赤くして小声で「全くもう」とかぶつぶつ言いながらまた黙る。
「いや、すまねえなお客さん。聞き耳立ててたわけじゃないんだが」
「こちらこそすいません。騒がしくて」
「いやいやいや。少し位にぎやかな方がこっちもいいやね。あんまり通夜みたいでも、こっちの気が滅入るからよ」
 気さくな船長がそんな事を言う。
「しかし兄ちゃんたちも物好きだなあ。あんな名にも無い島に行くなんて」
「ええ、まあ。知り合いがあそこの島に住んでるので」
 さすがに『殺人事件の調査をしに行く』などというわけには行かないのでそんな事を言って誤魔化す。
「俺はよくしらねぇけど、殺人事件があったんだろ?」
「ええ。そうらしいですね」
「昨日も一人行ったって話だし……物好きってのは多いんだねえ」
「ちょっと待って下さい」
 秋葉が船長の言葉を遮る。
「どうした? 秋葉」
「今、なんておっしゃいました?」
「あ、ああ。『物好きってのは』」
「その前です」
「『昨日も一人行った』って」
「……え?」
 何気ない会話の中で、思わず聞き逃すところだった。
 あの島は全てアルクェイドの私有地であり、用の無い人間が立ち入るということは考えにくい。
 さらに、数日前には殺人事件があったのだ。
 警察はもう帰ったかもしれないが、そんな場所に好き好んで行くというのも考えられない。
「どんな人だったんですか?」
「あ、ああ。女の子だったらしいが……」
「もう少し詳しく教えてもらえませんか?」
「いや、すまねぇがその子はうちの倅が送っていったからなあ……」
船長は申しわけなさそうにそう教えてくれた。
「これじゃあ何もわからないか……」
「でも、私たち以外にあの島に向った人間が入るというのは確かになりましたね」
「アルクェイドじゃないのか?」
「あー、んにゃ。違うぞ」
 秋葉と二人でぼそぼそと相談していると、船長が口を挟む。
「そのアルクさんとか言うのは、あの島の持ち主の金髪のべっぴんさんだろ? あの人なら俺らの村にも来た事があってちょっとした騒ぎになったからな。その人だったらウチの倅もそういうだろうし」
「……レンということは?」
「レンが一人であの島から出るとも思えないし。やっぱり事件の関係者だろうな」
 『犯人は現場に戻る』という奴だろうか。
 どっちにしても、それならば話は早い。
 真犯人を捕まえてしまえば、琥珀さんの容疑は自動的に晴れる。
 俺はポケットの中で七夜の短刀を握り、決意した。





「じゃあな、気をつけなよ」
 そう声をかけてくれた船長に翡翠も含めた3人で礼を言い、二度目の三日月島に降り立った。
「翡翠、大丈夫?」
「申し訳ありません志貴さま。船の中で休んで大分楽になりました」
「これから、何があるかわからない。翡翠も十分気を付けて」
「はい」
 翡翠がいつもの調子で返事するのを確認したあと、ゆっくりと歩き出す。
 以前来た時には船着き場までアルクェイドに迎えに来てもらったが、まだあれから十日も経っていない。
 その時の記憶をなぞるように道を歩いていくと、やがて館についた。
 あの惨劇の舞台となった三日月館。
 今もあの時の、弓塚の無残な死体が目に浮かぶ。

「行くぞ」
 秋葉と翡翠が緊張した面持ちでうなずくのを確認して、館の表玄関についているノッカーを鳴らす。

 ゴツ、ゴツ。

「あ、志貴。やっほ〜」
 少しして出てきたアルクェイドのいつもの明るい笑顔を見ても、今日はあまり気が晴れない。
 今この島には、ひょっとしたら弓塚を殺した真犯人が
「さっちんー。志貴来たよー」








「……はい?」
 アルクェイドが、なんだかトンデモナイことを言った気がする。
 気のせいか、それとも言い間違いかと思って確かめようと


「あ、遠野くん。ひさしぶりー」


 確かめるまでもなく、館の奥から笑顔で歩いてきたのは弓塚さつき、その人だった。
「……弓塚?」
「うん。ごめんね、心配かけた?」
 そう言ってちょっと首をかしげるその頭に合わせてトレードマークのツインテールが揺れる。
「弓塚さん、あなた首を絞められて……」
 唖然としている俺にかわって、あきはが何とかそれだけ聞く。
 翡翠も珍しく驚きの表情を隠せずにいる。
「志貴も妹も、なに驚いてるの?」
「何ってお前、弓塚はこの前この館で」
 そう。この館で、首を絞められて殺されていた。
 そして、一番怪しかった琥珀さんは今も容疑者として取り調べを受けているはずだ。
 その弓塚が、なんでここに
「だってさっちん、死徒だよ?」





 ……あ。

「志貴たちならともかく、わたしやさっちんが息できないからって死ぬわけないじゃない」
「で、でも弓塚さんはあの時!」
 さすがの秋葉もうろたえている。
「ああ、あれ?」
 確かにあの時、さっちんは活動していなかった。
 警察に運ばれていく時も、ぴくりともしていなかった。

「あ、ごめん。つい人間だった時の癖で」
「いや、癖って」
「首締められたら死ななきゃいけないのかなー、とか」
 にこやかに笑いながらそういうさっちん。
「でも、死んだと思ってじっとしてたらなんかお医者さんみたいな人が来て、服脱がせようとしたから。慌てて逃げてきちゃった。てへっ」
「いや、そこで『てへっ』とか言われても」
「ひょっとして、アルクェイドさんはそれを知ってたんですか?」
「いや、琥珀のことだから死徒も絞め殺せるのかと」
「そんなわけないのにねえ」
「ねー、ホントにうっかりしてたねー」
「ねー」
 なんだか息ぴったりで楽しそうに微笑みあうボケ吸血鬼二人。
 とりあえず、俺と秋葉に出来ることは。

「「人騒がせもいいかげんにしろおっ!」」
 腰の入った右ストレートを叩き込むぐらいだった。






「痛いよ志貴―」
「秋葉さんも酷いー」
「「だまりなさいっ!」」
 俺と秋葉に怒られてシュンとする二人。
「でもまあ、弓塚は死んで得なかったわけだし、結果オーライか」
「ええ、保釈金は用意できますし、そんな思い罪でもないでしょう」
 本当に人騒がせな事件だった。
「でも、琥珀さんは何であんなことやったんだろうなあ」
「まあ、琥珀のすることですから」
 やれやれだ。
 とりあえず後は家に帰ってめでたしめでたしか。
 そんな事を思っていると、弓塚が口を開いた。
「遠野くんも秋葉さんも、何の話をしてるの?」
「……え?」
「いや、琥珀さんがどうとか」
「弓塚さん、もう変なボケは結構です」
「いや、本当に」
「だから弓塚。さっき話したように琥珀さんは弓塚の殺人の容疑で……」
「私を絞めたてたの、琥珀さんじゃないよ?」
「え?」

 弓塚の衝撃的な発言に呆気に取られていると、翡翠が部屋に飛び込んできた。
「志貴さまっ!」
「え?」
「テレビを、テレビをっ!」
 焦ったような翡翠につられるように、アルクェイドがリモコンを捜査してテレビをつける。

「繰返します。先日、孤島で起きた殺人事件の容疑者として拘留されていた、遠野琥珀容疑者が本日未明に刑務所を脱走。現在、警察が全力を持って追跡を……」

 余りに様々な出来事が立て続けにおき、唖然とする俺たちをよそに、テレビの中ではレポーターがそんなことをくり返し叫んでいた。





続く(おいこら




 続きます。
 やるだけやって逃げるようで大変申し訳ないですが、続くったら続くのです。
 あ、今後の展開はちゃんと考えてあるので「逃げた」とか言うなそこ。
 さて、あとは真犯人決めないとなー(ぉぉ




 あ、あと今週の土日は用事が入ってるのでネタ日記お休みです。
 いえ、逃げたわけじゃないですよ本当ですよ?
 でわっ!(脱兎

2002.11.14(木)

 なんか、ちくわんのとこで宣伝されてアクセス数が凄いことになってますが。
 っていうか、この企画続けてるとちくわんのとこの連載は止まりそうなんだけどその辺はどうなんだろうか(笑)


ネタ第9号 瞳ちゃんの秘密の趣味の話(とらいあんぐるハート1)

「じゃあ、お茶入れてくるわね」
「あ、おかまいなく」
 そんな俺の返事に軽くてを振って応え、瞳ちゃんは部屋を出ていった。
 そう、今俺−相川真一郎は瞳ちゃんの家に遊びに来ていた。
 付き合い始めて約半年。
 この前ふと瞳ちゃんの家に行ったことが無いことに思い当たり、それを言ってみたら瞳ちゃんも案外あっさりOKしてくれた。
 まあ、瞳ちゃんがうちに来るの事は結構あるし、泊まっていくことだってちらほらあるんだから別に俺が瞳ちゃんの家に遊びに行ってもおかしくはないんだけど。
 そんなわけで早速週末遊びに来て、一応手土産にケーキを持って来たところ、瞳ちゃんがお茶を入れてくれることになったわけだ。

 しかし、落着かない。
 瞳ちゃんの部屋はイメージ通り落着いた感じで、特に−部屋の隅でそこはかとなく違和感を発揮している鉄アレイとかを除けば変わったところはない。
 ちなみに、鉄アレイは試しに持ち上げてみたらかなり重くて持ち上げるだけで精一杯だった。
 そこはかとなく不安を感じたが、それはさて置くことにする。

 まあ、女性の部屋に入るのが始めてというわけではない。唯子や小鳥の部屋には何度か遊びに行ってるし、御剣の家に行った事もある。
 でもなあ。
唯子と小鳥はなんかもう男とか女とかそういうのが関係するような間柄じゃないし、御剣はまあ生物学上女なだけだし。
 そう考えてみると瞳ちゃんの部屋は『初めての女の子の部屋』ってことになるので、多少緊張してしまう。
 でも、それだけじゃない。
 いくらなんでも中学生じゃないんだし、女の子の部屋に入ったぐらいではそんなに緊張するわけはない。
 わかってる。
 今俺が緊張しているのは、昨日の電話が原因だ。



 TRRRRRRR……

 夜、テレビをボーッと見ていたら電話が鳴った。
 ナンバーディスプレイを見てみると、番号は瞳ちゃんの家。飛びつくように受話器を取り、声を出した。
「はい、真一郎ですけどー」
「あ、相川くん?」
「あれ? どーしたの瞳ちゃん、そんな相川くんなんて」
「わたし、真由」
 一瞬、受話器の向うから聞こえた声の意味が分からなかった。
 真由。まゆ。マユ。
 千堂真由。ああ、瞳ちゃんのお姉さんか。



「ごごごごごごめんなさい真由さん! 瞳ちゃんかと思って!」
「いや、わたしはいいんだけど。真一郎くん、わたしと瞳の声間違えたりすると、瞳拗ねちゃうよ?」
「いやでも真由さん、瞳ちゃんと声そっくりだし」
 俺が焦って言い訳していると真由さんの可笑しそうな笑い声が聞こえてくる。
「冗談よ冗談。告げ口したりしないって」
「勘弁して下さいよ……」
 真由さんはいい人なんだけど、なんて言うんだろう。ちょっと意地の悪い瞳ちゃんみたいで、ちょっと苦手だったりもする。
 でも実際話してみると本当にいいお姉さんなんだけど。
「まあいいわ。相川くん、明日うち来るんでしょ?」
「あ、はい。瞳ちゃんが『その日なら誰もいないから』って言ってたので」
「……あんまり変な事しちゃだめよ?」
「しませんてば!」
「えー、ほんとー?」
 また、本当に可笑しそうに笑う。
 なんでだろう、瞳ちゃんの友達の元護身道部の人とか、瞳ちゃんの大学の友達とかもどーしてこういう人が多いんだろう。
 別に嫌とかそこまで強くは言わないけど、ちょっと困る。
「まあいいわ。今日はね、おねーさんが可愛い妹の恋人である相川くんに一ついいことを教えてあげようかと思って」
「はい?」
「うん。あんまりもったいつけるのもなんだから言うけど。瞳の部屋に入ったら、机の脇にある本棚の一番下の段を見てみた方がいいよ?」
「え? 何ですかそれ?」
「いいから。机の脇の一番下よ」
「は、はい」
「それじゃ、わたしも旅行に行く準備があるから」
「あの」
「じゃーねー♪」

 プツッ。ツー、ツー、ツー……



 まあ、そんな電話があった。
 その時には特に気にせずにいたんだけど、瞳ちゃんの部屋に通されて。
 促されるままに床に置かれたクッションに座ると、すぐそばにその本棚があった。
 そして、瞳ちゃんは「適当にくつろいでて」とか言い残して席を外してしまった。



 ……気になる。
 非常に気になる。
 見ちゃいけないとは思いつつも、視線はちらちらとそっちを向いてしまう。
 本棚なので当然本が並んでいるわけで、背表紙にはその本のタイトルが書かれている。
 見てみると、護身道関係の本がずらりと。
「やっぱり瞳ちゃん、勉強家だよなぁ……」
 同じ護身道の選手のはずなのに、唯子の部屋にはこう言う本は全然無かった。
「あいつはどっちかとゆーと、理論より実践なやつだしなあ……」
 そんな事をつぶやきながら、なんとなく手に取った本をぱらぱらとめくる。
 基本的な技が図解してある本とか、棍の構えとかを初めとして、護身道の精神みたいなこととか、大会ルールの本とかもある。
 護身道以外にも違う流派の本とか、間接技の本とか、小説とか、強い選手の自伝みたいな本……小説?
 本棚に小説があること自体は別段問題ないけど、本棚の奥の方に、並べられた本で隠すかのようにされていたその本に興味を覚えた。

 どこかの本屋の地味なカバーが付けられたその本は、文庫本サイズの小説だった。

「なにも隠さなくていいのに」
 くすっと思わず笑いながら、ぱらぱらとページをめくる。
 やっぱり、こういうのを読んでると思われるのが恥ずかしかったんだろーか。
 こういうところが瞳ちゃんの可愛いとこなんだけど。
 さて、ほんの中身はと言えば 挿し絵が結構多く、文章を読まなくても多少はわかる。
 どうもこの幼い感じの女の子と、こっちのおねーさんの話みたいだ。
 なんとなく興味を引かれて、途中をちょこっと読んでみる。



「ふふ、かわいい子」
 そう言いながら姉さんの手はするすると動き、スカートの下に潜り込んでくる。
「だ、だめだよお姉ちゃん、こんな所で」
「いつも無理しちゃだめだっていってるでしょ?」
 僕の言葉にも姉さんはそう微笑みながら言葉を返すだけで、その手の動きは止まろうとはしない。
「だ、だめ……」
 大声で叫んで離れたいけど、そういうわけにもいかない。
 このクラスの人は体育なので誰もいないけど、隣のクラスでは今も授業をしている。
 こんなところで大声を上げて、気付いた誰かが見にきたりしたら……
「本当にかわいい子。それなのにここはこんなに硬くしちゃって……」
 相違って姉さんは僕の硬くなったおちんち



「ちょっと待てやおい」
 本の世界に思わずのめり込みそうになっていたところで、ふと我に返って突っ込みを入れる。
 誰に突っ込んでるのはは知らないけど。

 っていうか、問題はそこではない。
 これは多分っていうか間違いなく少女小説じゃなくそーゆー小説で、内容が……まあ、なんだ。
何ヶ所か見てみると、女顔の主人公が自分の義理の姉さんにあれやこれやと悪戯される話で、さっきのとこでは授業中の空き教室で、セーラー服を着せられて悪戯されていた。

 いやあのこれは、なんというか。

がちゃり。

 その小説を手に、どうしようかとうろたえていると、突然そんな音がした。
 見ると、いつのまにか戻ってきた瞳ちゃんが、部屋の扉に鍵をしめていた。

「瞳ちゃん?」

「真一郎? 女の子の部屋を勝手に物色する物じゃあないわよ」
「いやなんで瞳ちゃんにっこり笑いながらタンスを動かして扉を塞ぎますか?」
「まあ、真一郎も男の子なんだからしょうがないのかもしれないけど」
「いや、そんなどうして雨戸を閉めてまわりますか?」
「とりあえず、見ちゃったものはしょうがないわね」
そう言いながら瞳ちゃんはクローゼットの中をごそごそと捜して、やがて一着の服を取り出した。
「はい、真一郎♪」
「いや、『はい♪』って瞳ちゃん」
 満面の笑みを浮かべて瞳ちゃんが差し出したのは、
 普段よく見る、
 私立風芽台のセーラー服。
「ばれちゃったからには付き合ってもらわないとね♪」
「待って、ちょとタンマ瞳ちゃん」
「ふふふふふふ」
「いーーやーーーーーーーー!!!!!」
 閑静な住宅街に、俺の悲鳴が鳴り響いた。





「くすん、くすん……ひどいよ瞳ちゃん……」
「次は体操服行ってみましょうか♪」

 相川真一郎の受難はまだ続く。







 なんかあちこちから抗議の声が聞こえそうですが、書いちゃいました。
 絶対瞳ちゃん攻めで真一郎受けだって間違いなく(笑)
 とりあえず抗議のメールはいいけどウィルスとワームは勘弁な(笑)

2002.11.13(水)

 HDDが足りない。
 マシン2台で総計120GBあるはずなんだけど、もう5GBぐらいしかあまってない。
 冬のボーナスで100GBぐらい足しちゃおうかしら。
 でもこれ以上増設しようと思うとATAカードいるしなー。

 いやまあ、冬のボーナスが減りそうって噂からは目をそらしつつ。



ネタ第8号 月姫でかまいたちの夜2 第3話

 つか、昨日の話のどこがかまいたち2だったんだろう(笑)



「はい、わかりました。はい。弁護士はこちらで用意させていただきます」
 なんとなく沈んだ雰囲気が漂う遠野家で、秋葉が電話をしている。
「はい。それでは失礼します」
 チン。
 年代物の黒電話の受話器を置くと、そんな音が響いた。
 さすがに少し疲れたようにソファーに座り込む秋葉に対し、問い掛ける。
「警察、なんだって?」
「琥珀の容疑は変わらず、薬事法違反のおまけがついたそうです」
「……まあ、当然といえば当然か」
「しかし、これで琥珀がこの屋敷に戻ってくるのはかなり後になってしまいますね」
「ああ。でも、琥珀さんがいないこの家は駄目だ。やっぱりこの家は俺と秋葉、翡翠と琥珀さんが揃ってこそ自然なんだよ」
「そうですね。一刻も早く琥珀の容疑を晴らし、戻ってきてもらわないと」
「ああ」
 『警察に突き出したのはお前らだろーが』という突っ込みが聞こえそうな気もするけど、そんな物は無視してこれからのことを考える。
「琥珀さんがいないこの家は、もう耐えられない」
「はい。保釈金については用意できますから、殺人の容疑を晴らしましょう」
「ああ」
 俺と秋葉は決意を新たに、二人で重々しくうなずきあう。

「まあ良く考えてみれば、琥珀が自分の手を汚すなんて、ありえません」
「ああ。それに琥珀さんだったら他の誰かに容疑がかかるように裏工作をしてから殺すはずだ」
 そう。琥珀さんがそんな初歩的な所でミスを犯すなんてありえない。
 お互いの意見を確認しあうと、秋葉は便箋を取り出して名前を書き始めた。
「あの時、アルクェイドさんがなんとなく買い取ったという三日月島に招待されていたのは私たち八人」
 そう言ってすらすらとペンが走り、そこにいた全員の名前を書き記す。

 遠野 志貴
 遠野 秋葉
 翡翠
 琥珀
 アルクェイド・ブリュンスタッド
 シエル
 レン
 弓塚さつき


「あの日、あの館は嵐に備えて全ての窓の鎧戸を下ろし、唯一の出入口には機械式のシャッターを下ろしていました」
「ああ。だから必然的に犯行を行ったのはこのうち誰か、ということになるな」
「はい」
 考えたくはないが、考えなければいけない。
 あの日、あの館にいた誰かがさっちんを殺した。それは間違いなく事実なのだ。
「とりあえず、順番に考えてみよう」
「はい。まずわかっていることとしては、弓塚さんはなにか紐状の物で絞殺されていたということ、凶器は見つかっていないということ、そして琥珀以外の全員にはその時間にアリバイがあるということ」
「そうなんだよなあ……」
 そう。あの時琥珀さんを除いたほぼ全員はロビーにいた。従ってアリバイは完璧である。

「これは、一度本格的に捜査しなきゃいけないのかもな」
「ええ。もう一度三日月島に行く必要がありますね」
「よし、時間が惜しい。一刻も早く出発しよう」
「はい。幸いこの前用意した物はそのまま残っています。すぐ出発しましょう」
 あまりのんびりしていると、琥珀さんのどんな余罪が出てくるともわからない。
 俺と秋葉は旅行カバンを手に取り、旅立っ

「志貴さま、秋葉さま。夕食の用意が整いました」
 旅立ち損ねた。
 琥珀さんがいない今、メイドとしての使命感に燃えて厨房で夕食の用意をしていた翡翠に呼び止められた。

 翡翠の気持ちは確かに嬉しいが、物には限度がある。あれは無理。
「翡翠。悪いんだけれども、一刻を争うのよ」
「そ、そうだぞ翡翠。琥珀さんを無実の罪から救わなきゃいけないんだから」
 秋葉と二人で翡翠を説得する。
 姉思いの翡翠のことだ、こう言えば納得してくれるだろう。
「はい。そう思ってサンドイッチを」


 作戦失敗。


「まあ、サンドイッチなら……」
 秋葉がそう言って差し出された包みを受け取る。
 その中身は、
 『サンドイッチ』という言葉を聞いた瞬間に思った通り、
 真っ赤だった。
 そしてすっぱい臭い。

「……翡翠、これは何かしら」
「はい、僭越ながらこの翡翠の得意メニューのひとつ、梅サンドです。志貴さまも以前大変お褒め下さいました」
 その言葉を聞いて秋葉はこっちを向き、『何で兄さんすぐそうやって!』視線で俺に訴えかける。
 だってしょうがないじゃないか。
 学園祭の時にわざわざ弁当を持ってきてくれた翡翠に『まずい』なんていえるわけないだろう。

「ごめん翡翠、でも今は残念ながら腹へっていないんだ」
「え、ええそうね。もうしわけないんだけど、私たちはこのまま三日月島に行くから……」
「はい。存じております」
 そう言って翡翠も、どこにあったのか旅行カバンを手に持った。
「わたしもお供させていただきます。姉さんのためなのですから、志貴さまと秋葉さまに任せっぱなしというわけにも参りません」
 秋葉はそんな翡翠に対してなにか言おうとしていたが、その決意を見て取ったのかやがてゆっくりとうなずいた。
「じゃあ、早く行きましょう。翡翠は車の手配を」
「かしこまりました」

 そして俺と秋葉と翡翠による、さっちん殺人事件の真犯人を探すための旅が始まった。
 この時はまだ、あれほどの苦難が待ちうけているとは思っても見なかったのだが。

「梅サンドに合わせて、翡翠特製の梅ジュースもご用意させていただきました」

 主に胃腸とかに。





なんかいろいろ思い付いちゃったので続いてるこのシリーズですが。
こんなことになってしまいました。
果たして真犯人は誰なのか!
俺にも謎です(ぉ

2002.11.12(火)

 ネタ日記もなんだか一週間続いちゃってますが。
 感想が無くて寂しいのと、そろそろネタが切れてきたので、感想メールくれた人のリクエストに応えますとか言ってみるテスト。

でも、18禁とかダークものとか、知らないネタだったりするとお断りすると思いますのでご了承くだせい(ぉ


ネタ第7号 月姫でかまいたち2 第2話(月姫)

 あらすじ
 11月6日のをさんしょー(笑)


「で、なんでやったんだ?」
「いえだから、わたしは何もしてませんってば」
 あの後三日月島で緊急逮捕され、連行された琥珀は取調べを受けていた。
「お嬢ちゃん、自分の罪を否定したい気持ちはわかるが、あまり隠しても罪が重くなるだけだぞ?」
「だーかーら、本当に無実なんですってばぁ……」

 いくら言われてもやってないものはやってないわけで、それはもう必死に否定していた。
 しかし、取調べを担当している老刑事は全く信じてくれなかった。
「素直に認めてくれれば情状酌量の余地もあるし。まだ若いんだから、罪を償った後に人生やり直したほうがいいぞ?」
「本当にやってないんですよぅ……」
 えぐえぐ。
 陰謀を張り巡らせて人を陥れることは大の得意の琥珀だが、人に陥れられることには慣れていなかった。どうすればいいのか判らなくなって、涙眼になりながら同じ言葉を繰り返す。
 琥珀の泣き顔って結構レア。

「しかしなあ。あの後捜査してみても、嬢ちゃん以外の人間には全てアリバイがあったんだよ」
 そう。さすがに警察もバカではないので、聞き込みやらなんやらをしたが、それは結果として琥珀の容疑を固めるだけだった。
 あの時、自分の部屋でうとうとと居眠りをしていた琥珀以外は全員誰かと一緒にいたため、犯行が可能だった人間は琥珀しかいなかったのだ。
「それに、被害者は襲われたときに暴れた痕跡が見受けられた。それなのに、隣の部屋にいた嬢ちゃんが気づかないというのは不自然なんだよ」
「しょうがないじゃないですか。居眠りしてたんですから……」
 そう、あの日は館に到着して自分の部屋に荷物を置いたとたんに急に眠くなり、そのまま寝こけてしまった。
「今、検死しているが、そうすればもう言い逃れもできなくなるぞ?」
「だからあ……」
 また泣き出しそうになったところで、ふと我に返った.
 いけない。
 このままでは本当に殺人犯になってしまう。
 そうだ。どれだけ不利な状況がそろっているとしても、やってもいない罪で捕まるなんてまっぴらごめんだ。
 自分以外に頼れる人間がいないのならば、自分で何とかしなければいけない.
 そうだ。『遠野家の黒幕』の名にかけて!

 決心したら、気分が楽になった。
 権謀術数といえば、まさに自分の得意分野である.
 誰かがなんらかのトリックを用いて自分を陥れようとしているならば、そのトリックの矛盾をつけば必然的に自分の罪は晴れる。簡単な問題だ。
 一度静かに深呼吸して、心を落ち着ける。
 取調べを行っている老刑事もこちらが落ちつくのを待ってくれたのか、深呼吸が終わったところでまたゆっくりと話し始める。

「じゃあ、事件をもう一度説明するぞ? あの日、あの館で嬢ちゃんの隣の部屋。ちょうどここになるな」
 机の上に置かれている館の見取り図を指差しながら言葉を続ける。
「この部屋で、被害者が絞殺されていた」
「意義ありです!」
 老刑事の言葉をさえぎり、そう叫ぶ。
 冷静になってみれば簡単だった。
 まさかこんなにも早く盲点が見つかるとは。
「……なんだね?」
「ふっふっふっふっふ」
 いつもの調子を取り戻し、笑いながらすっと席を立つ。
「今、『被害者を絞殺』とおっしゃいましたね?」
「ああ、そうだが」
 老刑事はこちらの態度にあっけにとられながらも、なんとかそう言葉を返した。
「『絞殺』そう。動機がどうとか言う前に、このわたしが人を殺すのにそんな手間ばかりかかる方法を取るなんてありえません」
「……何が言いたい?」
「見てください」
 いぶかしげな刑事を前にして、ゆっくりと懐に手を入れる。
 そして机の上に並べられる小瓶、小袋、紙包み。
「それは?」
「ふふふ。良くぞ聞いてくださいました」
 あまりにもこちらの予想通りの反応が可笑しくて、笑いを隠し切れないままゆっくりと説明をする。
「これが筋弛緩剤、こっちが即効製の睡眠薬。これを炊けば意識が朦朧としますし、こっちを嗅がせれば数分は催眠状態になります」
 まだあっけに取られている刑事の前に、最後の切り札を置く。
「そして致死性の毒薬。傷口に入れば、悲鳴をあげるまもなく事切れます。これだけ薬を持っているのに、わざわざ絞殺なんてしちめんどくさい殺しかたをする人がいますか?」
 そう言って刑事の反応を見る。
 すると刑事は壁にあるインターホンで人を呼び、薬を持って行かせた。
 そして無言のまましばらく待つ。
 小一時間もしたところでまた先ほどの人物が来て、刑事に耳うちをする。
 刑事はその言葉を聞いてうなずいた。
「嬢ちゃんの薬は、確かに教えてくれたとおりのものだったよ」
「当然です。これだけ持っていて、わざわざ人を絞め殺すわけがないということもおわかりいただけましたよね?」
「ああ。確かに」
「さすがにすぐに釈放していただけるなんて虫のいいことは思っていませんが」
「ああ。すまんが、それは無理だな」
「それじゃあ−」



 がちゃり。



 しゃべってる途中に、そんな音がした。
 手がなんだか重い。
 見てみると、そこには手錠があった。
「ふえ?」
「十八時四十二分。遠野琥珀を薬事法違反で現行犯再逮捕する」
「え?」
「とりあえずこの薬の入手経路から聞かせてもらおうか」
「いえ、それは畑で育てて自分で調合」
「薬剤師免許は?」
「いや、それはえーと」
「長くなりそうだな」
「そんなー!」



現在の琥珀さんの罪状:殺人、薬事法違反。



んー、世間では秋葉いぢめがデフォっぽいので琥珀さんを不幸にしてみたんですが。
誰か毒薬とかに詳しい人連絡ください(おいこら

2002.11.11(月)

 あー、リンクとか更新しなきゃとかと思いつつ、何かやる気が沸いて来ない今日この頃。
 つか、うちのネタ日記も日替わりじゃないですよ?(笑)

 とかいいつつ、今日も書きますが。
 ストックものじゃないので多分短めー。



ネタ第6号 「裸YシャツSS 幼馴染から恋人になって同棲までしてる彼女の場合」(Wind)

 ある日、リビングで雑誌を読んでいた俺にみなもが声をかけてきた。
「ねえまこちゃん」
「ん?」
「ちょっと聞きたいことがあるんだけど……」
「ああ、なんだ?」
 なんとなく読んでいた旅行雑誌を閉じて、みなもの方を向く。
 みなもは窓の外を見ながら、何か考えているようだった。
 何か言いたそうにはしているが、なかなか言葉が出て来ないようだ。
 無理に聞きだすのもなんなので、俺もなんとなく隣に立って窓の外を見る。
 寒いと思っていたら、いつの間にか雪が降っていた。
「ひなたちゃん、ついてないね」
「ん? ああ、そうだな」
 ひなたは一昨日から友達と旅行に行っていて、明日帰ってくる予定だった。
「まあ、これぐらいだったら積もらないだろうし、電車も止まりはしないだろ」
「うん、そうだね」
 また沈黙。
 気まずい。
 そういえば、みなもがこの家に引っ越して来てから、二人きりになることは少なかった気がする。
 いつもひなたがいたし、勤にこのことがばれてからは大した用も無いのにちょくちょくこの家に来るようになった。
 『みなもちゃんの純潔はわいが守るんやー!』とかわめいていたが。
 全く邪魔である。
 まあ、なんだ。もうとっくの昔に無駄な努力に変わってるわけだし。
 ……いかんいかん。
 久しぶりに二人きりになってると言う事実に気付くと、なんか変なことばかり考えてしまう。
「で、聞きたいことってなんだ?」
「え?」
「いや、聞きたいこと」
「え、うん・……」
 そう言うとみなもはまた何かいいにくそうに口をもごもごと動かして、うつむいてしまう。
 隣に来たのでわかるが、ちょっと頬が赤い。
「……」
「……」
 なんとなく俺もなにも喋れずにいた。
 そして、しばらくするとみなもが意を決したように口を開く。
「まこちゃんって……」
「あ、ああ」
 いつになく真剣な表情なみなもに気圧され、俺も緊張しながら言葉を待つ。





「まこちゃんって……Yシャツ好き?」





「はい?」
 質問の意味がつかめなかった。
「だから、Yシャツ好き?」
 一度言って決心がついたのか、繰り返し問いかけてくるが意味がさっぱりわからない。
「ひょっとして嫌い?」
 いや、そうじゃなくて。
「まあ待てみなも。ちょっと俺にわかるように説明してくれ」
「あ、うん」
 俺の言葉を聞いてみなもは何度か深呼吸すると、また言葉を続けた。
「ひなたちゃん、一昨日から旅行に行ってて留守でしょ?」
「ああ」
「それで……二人っきりだよね?」
「あ、ああ」
 頬をほんのりと赤く染めながらそんなことを聞かれ、思わずどぎまぎしてしまう。
「それなのにまこちゃん……」
「ん?」
 またみなもの声が小さくなり、聞こえにくなる。
「……から」
「え?」
「……ぃから」
「ごめんみなも、もう少しはっきり言ってくれ」
 俺にそう言われて、それまでうつむいてたみなもがきっと顔を上げ、半ば叫ぶように言った。


「いつまでたっても手を出してくれないからっ!!」


 俺は固まった。
「まこちゃんと一緒に住むことになって、嬉しかったのに!それなのにまこちゃん、昔となにも変わらないし、みんなの前でもいっしょにすんでること隠さなきゃいけないし!でもひなたちゃんが出かけて二人っきりになって、最初はちょっとドキドキしたけどまこちゃんそんなそぶりも見せないし、夜は別の部屋だし昼間もなにもないし夜はすぐ寝ちゃうし!!」
「あー、みなも、わかったから」
 気圧されながらも何とかそれだけ言うと、みなもも我に返って恥ずかしくなったのかまるで縮こまるように座布団に座った。
 時計が秒針を刻むカチ、コチという音だけが響く。
「……不安だったんだよ?」
「あー……すまん」
 そう言ってみなもを優しく抱きしめる。
「まあ、なんだ。そりゃ俺もそんな気になったこともあったけど、普段はひなたがいるし、ひなたがいなくなったからさあ、って言うのもほら、なあ?」
 何が『なあ』だかさっぱりわからないが、それでもみなもは納得したようにそっと目を閉じた。
「うん、ごめんねまこちゃん。私一人で騒いじゃって……」
 またカチ、コチと言う音だけが響く中、みなもが落ち着いたのを見計らってさっきの疑問をぶつけてみることにした。
「で、Yシャツがどう関係してくるんだ?」
「あ、うん……」
 少しの間、また言いにくそうな顔をしていたが、みなもは落ち着いてゆっくりと、それでいてはっきりと話してくれた。
「まこちゃん、裸の時にYシャツだけ着てるのって好きでしょ?」


 あいたたた。

「な、なにを根拠に」
「だって、ほら」
「え?」
「初めてのとき、ずっとYシャツだけは脱がせてくれなかったから……」


 あいたたたたたたたたー。


 そういやあの時、色々したけど最後まで脱がせなかったっけ。
 いやまあ、好きか嫌いかと聞かれたら確かに好きですが。


「だからまこちゃん、またあの格好すれば……」

 最後の方は言葉に出来ないまま、顔を真っ赤にしてうつむいてしまうみなも。
 そういえばみなもは、最近シャツ系の服ばかり着てた気がする。

「いや、そんな無理しなくても……」
「ひょっとして、嫌いだった?」
「そんなことはないです」
 即答した。
 思わず即答してしまった。本能のままに。思いっきり。
 わかり易すぎる俺の反応にみなもは一瞬ぽかんとした顔をしていたが、やがてくすりと笑った。
「まこちゃん、そんな力いっぱい言わなくても……」
「むー……」
 さすがにちょっと恥ずかしくなって憮然とした顔をしているとみなもはすっと立ち上がり、優しく微笑ながら口を開く。
「いいよ、まこちゃん」
 そしてスカートを静かに脱いだ。
 そして恥ずかしそうに顔を赤らめながらこっちを見て、にこりと笑った時。
 俺の理性は臨界点を突破した。
「みなもっ!」
「きゃあっ!」
 そのままみなもをソファーに押し倒し、くちづける。
「んぅ……ん」
 お互いの舌が絡みあう中、みなものシャツの隙間から胸元に手を差し入れ、その形のいい胸をもみしだ

「ただいまーっ!!!」

 止まった。
 みなもの胸元に右手を挿しいれたまま、止まった。

「お兄ちゃん、みなもお姉ちゃん、いないのー?」

「ひなたの声だな」
「ひなたちゃんだね」

「リビングー?」

「ちょちょちょちょちょちょっと待ってろっ!!!」
 まずい。とてもまずい。
 さすがにひなたにこんなところを見られるわけにはいかない。
 身振り手振りでみなもを促し、服を整えさせる。
 シャツのボタンをしめ、さっきなんかの勢いで部屋の隅に行ってしまったスカートを
「なになに、なにかしてるのー!?」
 俺の声を聞いたひなたは何を勘違いしたのか、荷物を放り出してこっちに来る。
「待てってひなた!」
「えー、そんな意地悪言わないでー」

 リビングの入り口にあるドアのノブが回る。
「ちょっと待てぇっ!」
 そう叫んでドアを押さえに走るが、ドアは無慈悲にも勢いよく開いてしまった。
「ただいまー!!」
 ひなたがいつものように元気よく挨拶をして部屋に入って来る。




「お、おかえり」
 ちょっと焦ったようなみなもの声を聞いてそっちを振り向くと、危ういところで何とかスカートを穿きなおせたようだった。
「うん。ただいま、みなもお姉ちゃん」
「帰ってくるのって、明日じゃなかったっけ?」
「あ、うん。あれ、ひなたの勘違いだったみたい」
 えへへ、と笑うひなたに対し、なんとか笑みを返すみなも。
 俺が出来たことはといえば、
「てぃっ!」
「うにゅ!」
 ひなたの脳天にチョップを食らわすぐらいだった。
「何するの、お兄ちゃん」
「うるさい、とっとと荷物しまってこい」
「はぁ〜い」
 納得はしてなさそうだったが、ひなたはすごすごと廊下に戻っていった。

「……危なかったな」
「うん、そうだね」
 二人でなんとなく白々しい笑みを浮かべる。
 そして少ししてから、またひなたが口を開く。
「まこちゃん」
「ん?」
「あのね」
「ああ」
「……また、今度ね」
 それだけ言ってみなもは顔を真っ赤にして自分の部屋に走っていった。
「あ、ああ」

 とりあえずみなもとひなたがいないリビングで、俺は再び旅行雑誌を開き、旅行の計画を立てるのだった。







 ……どこが短いんやねん(苦笑
 いや、Windやったんですが、みなものエロシーンが全てはだワイだった記念に(笑)
 とりあえず、勢いのみノンストップで書き上げたので、あとで色々訂正してSSのとこにあぷしようかな、とか。

2002.11.10(日)

 んー、休みの間何してたってラグナロクとWindしてましたな。
 毎度のことながら、不毛な休みだわ(苦笑)



ネタ第5号 「二組の義兄妹の出会いの話」(月姫&ダ・カーポ)

「兄さん、お花見に行きませんか?」
 ある朝、秋葉が突然そんなことを言ってきた。
 窓の外を見てみると、青い空。
 さすがに蝉の声こそ聞こえなくなってきたが、まだ夏といってもいいぐらいの気候であり、気 温もそれ相応に高い。
 とりあえず、聞き間違いかもしれないので確認してみることにする。
「……花見?」
「ええ、お花見です」
「花見というと、主に桜の木を見ながら飲み食いするあれか?」
「はい。そういえば今年はやっていませんでしたから」
 何度か確認してみるが、秋葉の言う花見とは、やはり世間一般で言う花見と同じものらしい。
 いや、世間一般で言うもの以外にどんな花見があるのかは知らないが。
「でも秋葉、いくらなんでも桜はもう咲いてないと思うんだが」
「そうですよ秋葉さま。いくら志貴さんとデートしたいからって、もーちょっと口実は考えたほうがいいですよー?」
 俺が一応言葉を選んで指摘すると、琥珀さんが容赦の無い突っ込みを入れた。
 秋葉はその言葉を聞くとにっこりと、深窓の令嬢のような笑みを浮かべて琥珀さんの手を取る。
「あれ秋葉さま、わたしに何か」
「琥珀、ちょっと付き合ってもらえないかしら」
 またにっこりと微笑んんだかと思うと、まだ何事か言おうとしている琥珀さんを連れて部屋を出て行く。

ちぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜。

「お待たせしました」
 数分後、目の前の椅子に戻ってきた秋葉は妙に血色がよかった。
「それで明日の日曜日なんですが、お花見に行きませんか?」
「いや、琥珀さんは?」
「体調が優れないとのことなので、部屋で休んでいます」
「はい、わかりました」
 何があったかは追求しないでおく。
 俺には後追い自殺をする趣味は無い。
「でも秋葉、桜の花なんてどこに咲いてるんだ?」
「ええ、最近文通を始めたのですが」
「文通?」
「はい、文通です」
「文通って言うと、あの紙に書いた手紙を使う?」
「私は他に文通というものを知りませんが」
 このインターネットやEメール全盛の時代に文通というのも凄い気がするが、秋葉らしいといえば秋葉らしい気もする。
 もっとも、遠野家にはパソコンなんてハイテクかつデジタルなものは置いていないが。
 テレビは琥珀さんの部屋に一台あるだけだし、電話機なんて未だに黒電話だし。
「話を続けてもいいですか?」
「ああ、ごめん」
 考え込んだ俺を見て、秋葉がちょっと拗ねたような顔で聞いてきたので続きを促す。
「それで、色々と手紙のやり取りをしていると、その相手の住んでいる島では一年中桜が咲いているそうなんです」
「はあ、そりゃまたおとぎ話みたいな」
「……兄さん、信じてませんね?」
「そりゃあなあ」
 そんなことを言われて素直に信じる人間というのもなかなかいないだろう。
 っていうか素直に信じるようなやつはある意味問題があると思う。
「まあ、わたしも信じきれているわけではありませんが」
「なんだ、秋葉も信じてないんじゃないか」
「でも、向こうから『いっしょにお花見しませんか?』と招待されたもので」
 向こうから招待してくるということは、本当の話なんだろうか。
 まあ、文通相手との話題作りのために嘘をつくのならもうちょっとましな嘘をつくだろうし、もしかしたら本当なのかもしれない。
「まあ、ダメもとで行ってみるのもいいかもな。で、いつ?」
「今度の連休に泊りがけでどうかと誘われているんですが」
「ああ、うん。特に予定は無いな」
「ありがとうございます」
「でも、今度の連休って今週末のだろ? 連絡は間に合うのか?」
 今日は火曜日なので、正味四日後である。
 あまり手紙を書いたことは無いからよくわからないけど、大丈夫なんだろうか。
 そんなことを考えていると、秋葉は顔を若干赤らめて気まずそうに返事を返してくる。
「実は、もう返事は出してあるんです」
まあ、そんなことだろうとは思ったが。
「まあ、結果的には問題ないんだが……、俺に何か予定があったらどうするつもりだったんだ?」
 一人で行くつもりだったんだろうか。
 そんなことを考えていると、秋葉は髪の毛をほのかに紅くしてにこやかに返事を返してくる。
「例えば、どんな用事ですか?」
「いやだなあ、秋葉との用事が最優先に決まってるじゃないか」
 言えない。まさかアルクェイドと遊び歩くとか、先輩とメシアンに行くとか、アキラちゃんとアーネンエルベに行くなんて言えやしない。
「ありがとうございます兄さん。当日が楽しみですね」
「そうだなあ、はっはっは」
 まだ髪の毛が赤い秋葉といっしょに、俺は笑うしかなかった。
「ところで、なんてとこに行くんだって?」
「ええ、初音島です」







「兄さん、お話があります」
 放課後、俺が帰宅して家の玄関の扉を開けたとたんに、そう言われた。
「間違えました」
 素直に頭を下げ、ドアを閉める。
 さて、とりあえず公園にでも行って
「何が間違いなんですか、何がっ!」
「音夢よ、仮にも嫁入り前の娘がそう声を張り上げるものではないぞ?」
「兄さんのせいですっ!とりあえず早く中に入ってください」
 そして俺は家の中に引きずり込まれ、鍵を閉められる。
 かくして俺は閉じ込められ、妹からねちねちと虐待を
「実現してあげましょうか?」
「申し訳ありません、私が悪かったです」
 即座に荷物を放り投げ、平伏する。
 音夢が俺のモノローグにツッコミを入れられたのかはわからないが
「声に出てます」
「……マジ?」
「はい。その癖は早いうちに直したほうがいいと思いますよ?」
「うむ。一刻も早く直してこれからは心の中でのみ呟けるように努力したいと思う」
「変なモノローグ自体をやめてください」
 そう言う音夢のこめかみにはぴくぴくと青筋が浮き始めている。
 これ以上からかっていると命に関わる気がするのでおとなしくすることにしよう。
「とりあえずわかったから、中に入れてくれ。着替えたら降りてくるから」
「逃げないでくださいよ?」
 まだ信用しきっていないらしい音夢の声に「ああ」と返事を返して自分の部屋に戻る。
 かばんを置いてから窮屈な制服を脱ぎ、ベッドの下からスニーカーを出して天窓から屋根に出る。
 そして屋根の端に行くと、かねてから用意してあった縄梯子を取り出し、下に降ろす。
 さっきはああ言ったが、経験上音夢の『お話』はろくな内容ではない。
 とりあえず公園にでも行ってゆっくりと対策を
「対策をねって、誰かの家に泊まりに行くんですか?」
「ああ、とりあえずことりの家ををうっ!」
 縄梯子を降りきると、そこには音夢がいた。
「……」
「……」
「……」
「……」
 無言で見詰め合った後に、おもむろに縄梯子を
「登らないでください」
「はい」



 かくして俺は、居間にいた。
 目の前には音夢が座っていて、じっとこっちを見つめている。
「あの、音夢さん?」
「何ですか兄さん?」
「いえ、『お話』というのを聞かせていただこうかと」
「ありがとうございます。ろくな内容ではない『お話』かもしれませんけど我慢して聞いてくださいね?」
 どうやらさっきもモノローグを声に出していたらしい。
 っていうか、モノローグを始めたころはまだ屋根の上だったし、下で待ち構えていた音夢に聞こえるはずはないんだが……
「実は先日から文通をしているんですが」
 俺が自分の体に盗聴器がしかけられてないのかどうか確かめていると、音夢は話し始めた。
「文通とはまた古風な趣味だな」
「ほっといてください。それで、色々あって向こうの人が、遊びに来ることになったんです」
「それはそれは」
「他人事みたいに言わないでください」
「いや、だって他人事だし」
「その人たちは今度の連休に来て、うちに泊まっていくんです」
「ああ、いいんじゃないのか?」
「まあ、そんなわけで兄さんも外出しないでうちにいてください」
「ちょっと待て。お前の友達が来るんだろ? 俺がいないほうが向こうも気楽なんじゃないか?」
「いえ、あちらもお兄さんと一緒らしいですから、兄さんもいてくださって結構です」
「『結構です』ってお前……俺に何か用事があるとかそういうことは考えなかったのか?」
「何かあるんですか?」
「……いや、特に無いが」
「じゃあ、よろしくお願いしますね」
 まるで自分の勝利を宣言するかのように、にっこりと笑う妹を前に、俺はつぶやくしかできなかった。

「……かったりぃ」

つづく



 あー、とうとう続いちゃったー。
 いや、なんか朝倉姉妹の会話はまるで収集がつかず。むう。
 まあ、(いつになるかわからない)次回をお楽しみにと言うことで(ぉ

2002.11.09(土)

 ラグナロクが正式復旧しました。
 データ巻き戻りがあったらしいけど何故か俺は巻き戻されてなかったっぽく。
 友人へのプレゼント用に収集した触手217本とべとべとした液体151個がなくならなくて良かったです。
 是非この触手とべと液をムナックたんあたりに(使えません)

 つわけで、ストックが無くなってきてちょいピンチの本日のネター。



ネタ第4号 「秋葉のヒロイン訪問シリーズ Vol.2」(月姫)

「秋葉さま、そろそろお休みになりませんと。明日は早いんですから」
「あら、もうこんな時間。それじゃあ兄さん、お先に失礼させていただきます」
「ん? ああ」

 夕食後、居間でのんびりしている時に、そんなやり取りがあった。
 時計を見ると夜8時。
 秋葉が早寝するほうだといっても、ちょっと早すぎる時間だった。
「『明日早い』って……またどこかに行くのか?」
「ええ、ちょっと仕事の関係で人と会わなければいけませんので」
「俺も一緒に行っていいか?」
 秋葉の声を聞いて、そんなことを聞いてみる。
 予想外だったのか、秋葉はもちろん翡翠や琥珀さんも驚いた顔をしている。
「どうしたんですか?」
「いや、そういえば秋葉の『仕事』っていうのを実際見たことなかったし。どんなもんなのかなーって」
 本音だった。
 秋葉は常日頃から仕事に追われてるらしいが、実際にどんなことをしているのかは知らない。
 しかし、大変そうなのは断片的な話でもよくわかる。
 と、なれば、八年前に自分の意思ではないにせよこの屋敷を出て、妹に全ての重責を負わせてしまうことになった兄としては多少なりとも手助けをしたいと思ったりするわけだ。
「……遊びに行くわけじゃないんですよ?」
「失礼なやつだな。秋葉が常日頃言っているように『遠野家の長男らしく』してみようかと思っただけじゃないか」
「日ごろの生活態度を考えるに、全然説得力がありませんね」
 ……むぅ。
 予想はしていたが、思いのほか信用されていない。
「もー、意地張らなくてもいいじゃないですか秋葉さま」
 硬直しつつあった状況を打破してくれたのは、琥珀さんだった。
「志貴さんがついて来てくれるって言ってくれてるんですから、お言葉に甘えませんと。あんまり意地を張っていると、志貴さんの気が変わってしまうかもしれませんよ?」
 テーブルに並んでいたティーセットをてきぱきと片付けつつそれだけ言って、また奥のほうに戻っていく。
 その言葉を聞いて秋葉は顔を真っ赤にし、何事か反論しようとしたが、言葉にならなかったのか何度か口をパクパクさせ、やがて諦めたようにこっちに向き直る。
「……遊びじゃないんですよ?」
「だからわかってるって。それともアレか? 俺が行くと迷惑か?」
「そんなことはないですけど……」
 問い詰めると、秋葉の返答がだんだん弱くなってくる。
 よし、もう一押しって感じだ。
「秋葉といっしょにいたいんだ。……ダメか?」
 視線を落として何かぶつぶつ呟く秋葉の方に手を置き、優しくそう問いかけると秋葉の顔は一気に真っ赤になった。
「しょ、しょうがないですね! 兄さんがそこまで言うなら連れて行ってあげます!」
「ああ、ありがとう。それじゃあ俺も早く寝ないとな」
「そうです。今日は夜遊びしないで早く寝てくださいね!」
 まだ顔を真っ赤にしてそんなことを言っている秋葉の前で、俺は手助けしてくれた琥珀さんに感謝した。

 そう。このときは感謝していたのだ。少なくともこのときまでは。







ババババババババ

「……」
「どうしたんです、兄さん」
「ひとつ聞きたいことがある」
「なんですか?」
「これはなんだ」
「兄さんはヘリコプターも知らないんですか」
 秋葉は『まったく兄さんは』と呆れたような表情をしているが、問題はそこではない。
「馬鹿にするな、俺だってヘリコプターぐらいは知ってる」
「何を言いたいんですか。はっきり言ってください」
「じゃあもうひとつ聞こう。あれはなんだ?」
 座席の後方に見える水平翼、その下にぶら下がるように搭載されている物体を指差しながらそう聞くと、秋葉はまた呆れたようなため息をつき、答えた。
「兄さんは、ヘルファイアミサイルも知らないんですか」
「そんなもん知るかあっ!!」
 そう。俺と秋葉が移動のために利用している乗り物は、まごうことなく戦闘ヘリだった。
 AH-64Dアパッチ・ロングボウ。
 世界最強との誉れも高い、米軍の戦闘ヘリだった。
「志貴さん、あんまり暴れないでください。ただでさえ二人乗りのヘリに三人も乗り込んでいるんですから、操縦が難しいんですよ」
 パイロットの人が後ろの席から声をかけてくる。
「そうですよ兄さん、少し落ち着いてください」
 たしかに俺と秋葉は一人用の座席に無理やり二人乗り込んでいるため、非常に大変な状態である。それはもう色々と。
「その辺のボタンはあんまり押さないでくださいねー」
 パイロットの人は微笑みながらそう注意してくる。
「で、何で琥珀さんはこんなものを操縦できるんですか」
「使用人のたしなみですよー」
 あははー、と、いつものように微笑みながら返された。
「いいや、ヘルメットとバイザーつけたまま笑われても怖いだけなんですが」
「我慢してください。ヘルメットがないと危ないじゃないですか」
「でも、服装は割烹着なんですね」
「使用人のたしなみですからー」
 なんかもう、どこから突っ込んで良いのかすらわからなくなってきたので、黙って座っていることにする。
 まあ、琥珀さんだし。
 するとアパッチもぐんぐんと速度を増し、凄まじい速さで飛んでいく。

ビー……
「秋葉さま、安全領域を越えます」
「ええ、気をつけて」

今朝からの緊張が途切れたせいか、急速にまどろんでいく中で、アラート音に続いてそんな会話が聞こえた気がした。

ビー、ビー、ビー。
「秋葉さま、レーダー一時方向に反応。中型幻獣ミノタウロスだと思われます」
「増援が来る前に叩きなさい」
「はいー」

激しくなったアラート音のあとに、そんな会話が聞こえた気がした。
「ミサイル発射―♪」
「ちょっと待てオイ」
朗らかな口調には欠片もマッチしない言葉を聞き、俺は目覚めた。

シュボッ!
ヘルファイアミサイルが白煙を上げ、飛んでいく。着弾。
爆炎が上がった。

「秋葉さま、目標は完全に沈黙しました」
「ご苦労様。先を急いでちょうだい」
「了解ですー♪」
「あの、質問があるんですが」
 まるで当然のことのように会話し、再び操縦に専念した琥珀さんはとりあえず置いといて、秋葉に質問してみた。
 なんとなく敬語で。
「なんですか?」
「いま、ミサイルを撃った『目標』って」
「ああ、ミノタウルスですか?」
「ミノタウルスって?」
 秋葉は再度、『兄さんの無知には心底呆れました』とでも言わんばかりに首を振り、答えた。
「兄さんは幻獣も知らないんですか」
「知るかそんなもん!!」
「ダメですよ志貴さん。いくらテレビがないとはいえ、同じ日本で私たちの生活を守るために戦ってる人たちがいるんですから。無関心はいけません」
「いや、そう言う問題ではなく」
「幻獣の本土上陸を防ぐために九州で戦争をしてるなんて、小学生でも知ってることですよ?」
「嘘だあっ!」








 本当だった。
 今、俺はどこぞの軍隊のキャンプ地にいる。
 気が動転していてあまり覚えていないが、あのあと数回『幻獣』が現れて、そのたびに撃退して、ここに到着した。
 ヘリからへろへろと降りてみると、そこにいた全員に敬礼で迎えられたり、琥珀さんの胸に銀色の勲章が輝いてたり、裏庭のテントにはロボットがあった気もするけどよく覚えてない。
 っていうか未だに夢の中にいるような気がしてならない。
 とりあえず秋葉と琥珀さんは仕事の話をするということなので、キャンプ地のはずれのほうにある小川のそばにいた。
「大丈夫?」
 ぼーっとしたまま日の光を浴びていると、誰かにさえぎられた。
 目がなれてくるとやがて、それが同い年ぐらいの少年だとわかる。
「あー……うん。ありがとう」
 差し出されたコーラを手にとると、その少年は人懐っこい笑みを浮かべたまま隣に座る。
「遠野さんたちには本当に感謝してるよ。以前は食料の補給も大変だったからね」
 まるで琥珀さんみたいな明るい笑みを浮かべてそんなことを言ってくれるが、いまひとつ実感が湧かないので「ああ」、とかなんとか適当な返事を返す。
 向こうはこっちの態度に気分を害することもなく、無言でコーラの缶を開ける。
 プシュ、とプルトップの開く音を聞いて、つられるように缶を開ける。
 プシュ。
 缶を開け、口元に持っていく。
 さすがにこういう場所なので冷え切った、とはいかなかったが、それでも慣れ親しんだ味は、混乱していた心を落ち着かせた。
「えーと、君は?」
「あ、ごめん」
 思い出したようにそう言うと、少年は自分の服でごしごしと手をぬぐう。
「僕の名前は速見厚志」
 手を差し伸べられ、それが自分に握手を求めているのだと気づいて立ち上がった。
「どうも。俺の名前は−」
「知ってるよ。遠野志貴さんだろ? さっき、舞から話は聞いたよ」
 よろしく、と再度言って来る少年―厚志とがっちりと握手した。

「本当に遠野さんたちには感謝してるんだ」
 自己紹介の後、再び川べりに座り込むと、厚志がそう言ってきた。
「戦況は悪くない。部隊のみんなががんばってくれているおかげで、幻獣も徐々に減ってきたし、出現頻度も下がってきた」
「はあ」
 厚志には申し訳なかったが、未だに実感が湧かなかったのでそんな返事しかできなかった。
 確かにヘリでその『幻獣』と呼ばれるものは見たけれども、それらは全て琥珀さんの手によってあっという間に駆逐されたので、『現実』というよりもゲームの中か何かのような気がしてならなかった。
「でも、補給がね。幻獣と戦う上で、どうしても武器・弾薬は必要となるし、士魂号の装甲も損傷するし。本当に遠野の人たちにはいくら感謝してもし足りないよ」
 秋葉、一体お前はここに何を納入してるんだ。
 お兄ちゃん、あんまりそーゆー商売には手を出して欲しくないぞ。
 そんなことを考えてると、厚志は話を続ける。
「でも、お互い大変だよね」
「え?」
「お互い、気の強い恋人を持つと」
「あー、うん。確かに」
「しかもやきもち焼きで」
「そうそう。ちょっと他の娘と一緒にいると怒り出して」
「人の話聞かないしね」
「都合悪くなると怒るしね」
「『周囲の女に愛想をふりまくな!』とか」
「外出するだけで一苦労だし」
「ことあるごとに『しっかりしろ』とか言って」
「で、ちょっと意地悪するとすぐ拗ねるのな」
「普段強気なだけに、そう言うのが新鮮でねー」
「そうそう。その後は燃えちゃってねー」
「これでもうちょっと胸が大きいとなあ」
「そりゃあ目移りするのも無理がないってもんだよねえ」
「「はっはっはっはっは」」








「お話は終わりましたか?」
「あー、いや。ちょっとまだ話足りないことが」
「残念ながらここは戦場で、いつ戦いが始まるともしれぬ。用件は手早く済ませねばな」
「でもね? やっぱり戦場だからこそ『ゆとり』ってものは大切だと思うんだ」
 そう。楽しく語らう二人の後ろには、髪を紅く染めた遠野の鬼姫と、その手の紋章を蒼く輝かせる芝村の末姫がいた。
「すみません。でもわたしは『人の話を聞かない』そうですし」
 秋葉の髪の結界は音もなく広がり、周囲の地面を覆い尽くす。
「わたしもどうやら『都合が悪くなるとすぐ怒る』らしいからな」
 舞の右手はよりいっそう青く輝き、『力』は限界近くまで蓄えられる。
「「いや、やはり暴力はいけないんじゃないかと」」
「「問答無用!!」」
 まるで双子のように息のあった俺と厚志に、紅と蒼の、二つの力が襲い掛かった。



小倉地区、浮気者討伐戦
戦果:2

「「少しは懲りろっ」」




おまけ

「それでは、これが今回の物資の目録です。ご確認してください」
「うむ、感謝する。こちらも代金は用意した」
 ハンガーに行くと、そこには紅く染められた士翼号とN.E.P。
「ありがとうございます。本来ならば本土に持ち込むことすら不可能なものを」
「かまわぬ。自らが必要と感じた時、自らが行うべきと感じることを行うのが芝村だ。そして、芝村は友のためならば助力を惜しまぬ」
「これならばあのバカ女たちをっ!」
「うむ。首尾よくそちらがことをなした時には」
「ええ、遠野はその血の力を芝村のために使いましょう」
―これが後の世に伝わる『三咲町の動乱』の始まりである。







 追記しとくと、N.E.Pは『この世界にあることが不自然な存在』を抹消する兵器なので、自然の代行者であるアルクェイドは消滅しません。多分。
 でも、シエルは消滅するのかなー。むぅ。

2002.11.08(金)

 めでたく3日目。
 何とか三日坊主にはたどり着きました(笑)

 んで、早速ネタをば。



ネタ第3号 「秋葉のヒロイン訪問シリーズ Vol.1」(月姫)

 その日、やけにさわやかに目覚めた。
「ふわ〜〜〜〜あ」
 起き上がった後に体を思いっきり伸ばし、欠伸をする。
 続いて枕元にある眼鏡をかけ、壁にかかっている時計を見る。

 11:18

「……」
 昨日寝たのが夜の10時ごろだったと思うから、実に睡眠時間は13時間超。
 そりゃあ眠気もすっかり取れてさわやかに目覚められるというものだ。
「……」
 まあ、今日は学校も休みなのでこの時間まで寝ていても何ら問題はない。
 有間家にいたころはこの時間になっても起きないことさえあった気もする。
 しかし、当主の秋葉の元で規則正しい生活スケジュールが設定されている遠野家では、こんな時間まで寝ていられるということは珍しい。
 いや、っていうかほぼ皆無。
 そんなことを考えていると、部屋の扉をノックされた。
「志貴さま、お目覚めでしょうか」
「うん。今起きたところ」
「それでは、失礼します」
 そういう声が聞こえたかと思うと、扉を開けて翡翠が入ってくる。
「志貴さま、おはようございます」
「ああ、おはよう。翡翠」
 いつものように朝の挨拶を交わし、そのまま着替えの準備をしている翡翠に対して問いかける。
「こんな時間まで起こさないでいてくれるなんて、珍しいね」
「……いつも通りの時間にお起こしするべきだったでしょうか」
「あ、いや!そんなことないっ!ゆっくり眠らせてくれて凄く嬉しいよ。うん本当に」
 自分の何気ない言葉に眉根を曇らせ、申し訳なさそうに問い掛けてくる翡翠の言葉を聞き、慌てて全力で否定する。
しばらくそうしていると、翡翠もやっと安心したらしくいつもの表情に戻る。
「今日は秋葉さまが朝から外出なさっていて、姉さんが『たまにはゆっくり眠らせてさしあげましょう』と言いましたので」
「秋葉が?」
 琥珀さんの心遣いに対する感謝よりも、秋葉が外出したといいう現実に対する驚きのほうが勝った。
 俺この屋敷に戻って以来、休みの日に秋葉が外出したのなんて数えるほどしかない。
 それも大抵は誰かと連れ立ってのことであり、一人で外出したなんてことはなかったような気がする。
「はい。仕事に関る外出のようでしたが」
「あ、それならわかる」
 まあ、ああ見えて秋葉は遠野家の当主だ。
 遠野家の当主の仕事と言うのは決してぐーたらな兄をしかりつけたりすることではない。
 遠野家と、それに関る企業の運営に深く関る必要がある。
 そのために当主候補であった秋葉は幼いころから英才教育を受けてきたし、俺が有間の家に引き取られている間もそれは続いていたらしい。
 ……でも、長男の四季は俺や翡翠と遊びまわっていた気もするけど。
 まあ、そんなことはどうでもいい。
「なんでも、仕事のついでに人と会う約束があるので遅くなるとのことでしたが」
「ふーん。そんじゃ今日はぐーたらしてても文句は言われないわけだ」
「志貴さま?」
「ごめんごめん、冗談だって」
 俺の軽口に反応して困ったような顔をする翡翠を見て、慌ててフォローをする。
 翡翠は可愛いんだけど、こういう軽口が叩きにくくて困る。
「でも、その人ってどんな人なんだろ。翡翠は知ってる?」
「なんでも遠縁のかたで、旅館を経営されているとのことでしたが」
「ふーん」
 そんなことを話していると、階下から声が聞こえてくる。
「翡翠ちゃーん? 志貴さん、起きましたかー?」
「は、はい」
「じゃあ、朝ごは……もう昼ご飯かな?」
「はい。それではお待ちしております」
 翡翠はそれだけ言うと着替えを置き、一礼して部屋を出ていった。
「さて、と」
 俺もベッドから起き上がり、着替えて下に降りていく。
「今日の昼ご飯は何かなー、っと。」



 さて、そのころ。
 秋葉はある部屋で人を待っていた。
 今時珍しい典型的日本家屋。
 しかも塀の中には立派な庭を持っている、「家」というより「お屋敷」と表現したほうがふさわしいような建物である。
 まあ、遠野家の屋敷に比べれば大した事はないかもしれないが、今までこういった「和風のお屋敷」にあまり縁のなかった秋葉はそれなりに緊張していた。
 秋葉はそもそもあまり旅行はしないし、どちらかと言うと出歩かないほうなので、休日はほとんど自宅にいる。
 志貴が帰ってくるまでは浅上の女子寮にいたのだが、そこも洋室だった。
 遠野の屋敷の離れは確かに和室があったが、「豪華な和室」というのに今一つ慣れておらず、壁に書けられている掛け軸などをものめずらしげに眺めてみたりしている。

「どうも、お待たせしました」
 秋葉がしばらく待っていると障子が開き、そこから一人の女性が入ってくる。
「今日は、急に押しかけてしまって申し訳ありません」
「いえ、いいんですよ。 会長職と言っても最近ではあまり仕事もありませんし」
 その女性はそう言ってにっこりと微笑んだ。
「どうも、お久しぶりですね。 前にそちらのお屋敷にお邪魔しましたけれど」
「ええ、最近は屋敷での親族同志の集まりもなくなってしまいましたから」
「じゃあ、今日は我が家でゆっくりしていってください。 あの時のお礼をしないと」
「どうもありがとうございます」
 女性が悪戯っぽい笑みを浮かべたのを見て、秋葉も笑みを浮かべながらそう答える。
「今日は泊まっていくんですよね?」
「ええ、こうやってお話するのも久しぶりですし」
 そう言って秋葉は姿勢を正しす。
「お世話になります。千鶴さん」
「はい、自分の家だと思ってくつろいでいって下さい」
 秋葉の礼儀正しい挨拶に、千鶴はそう答えた。


「まずは、ご結婚おめでとうございます」
「ありがとうございます。ごくごく身内だけの式にしてしまったので、お呼びできませんでしたけど」
「いえ、無駄に人を呼ぶより、そちらのほうがいいかもしれません」
 秋葉が当主を勤める遠野グループ、そして千鶴が会長を勤める鶴来屋グループ。
 共に有名な存在であり、結婚式などのイベントで人を集める時に、仕事関係や親類縁者を集めるときりがない。
 そういったわけで千鶴は自分の結婚式を内々で済ませた。
 まあ、それでも友人を集めたら結構な人数になったのだが。
「ええ、ちょうど半年前ぐらいですね。耕一さんが大学卒業するのと同時ぐらいでした」
「あの、こんなこと聞くのは本当に恥ずかしいんですけど……」
「なんですか?私で答えられることでしたらお答えしますけど」
 相変わらずの女神のような微笑み。
 秋葉には経験がないが、娘から恋の相談を受けた母親はこんな顔をするのだろう。
「あの……耕一さんって、女性に人気ありますよね?」
「ええ、耕一さんって優しいし、でもいざと言う時はしっかりしてて頼りになるし」
「それで、千鶴さんはその中で耕一さんを射止められたんですよね?」
「そんなこと言われると恥ずかしいじゃないですか」
 母親のような笑みを崩すことはないが、多少照れくさいのかほんのりと顔を赤らめてそう言う。
 千鶴のそんな仕種を見て、秋葉は次の言葉を一瞬躊躇する。
 しかし、どうしても言わなければいけない。
 この質問をするためにこの隆山まで来たのだから。
「どうやってライバルを蹴散らしたのか知りたいんです!」
 秋葉のとても真剣な顔を見て、千鶴は微笑ましいと思った。
 好きな男性ができて、どうしてもその人といっしょにいたくて。
 思い悩んで他の女性に相談してくる娘の顔。
 秋葉の言葉を遮らないようにしようと、何も喋らずに次の言葉を待つ。





「……その胸で」







 周囲に、まるで空気中の水分がすべて凍結したかのような冷気が漂う。
 さっきまで庭で囀っていた小鳥たちが慌てて飛び立ち、周囲の生物はわれさきにとこの場から離れて行く。
 千鶴がゆっくりと立ち上がると、それだけで家の土台がギシギシと悲鳴を上げる。

「待って!待ってくださいっ!!」
 突然の状況の変化に、慌てて叫ぶ秋葉。
 しかし、秋葉の目の前に立つ鬼はそんな言葉を聞きはしなかった。

「……あなたを、殺します」
 今まで戦った様々な相手、シキやシエル、さらにはアルクェイドとは比べ物にならないほどの殺気を感じて秋葉は立ちすくむ。
 その殺気は、本当の殺気。
 これに比べたらいままで「殺気」と称していたものは、まるで子供だましのようだった。
 「眼前に存在しているモノを殺す」それ以外の感情は一切込められていない、純粋な殺気。
 それは、七夜の力が目覚めた志貴の放つそれよりも、秋葉に恐怖を感じさせた。
「いくら遠野の人間が人を超えた力を持っているとは言っても、それは所詮『人を超えた』力。わたしたち柏木の力は対象を狩り、捕食するためだけに特化した狩猟者の力」
 言いながら千鶴が秋葉のほうに寄ってくる。
 一歩近づくだけで、秋葉の周りには濃厚に死の気配が忍び寄ってくる。
「……さようなら」
 そう言って千鶴は秋葉に向かって跳ぶ。
 秋葉はとっさに檻髪を発動させるが、鬼の力を目覚めさせた千鶴の動きは秋葉の視力を凌駕する。
 全ての物体から熱を奪う秋葉の力をもってしても、目標を視認できなければまるで対処のしようがない。
 千鶴は一息の間に眼前に迫り、その爪を振りかぶる。
 確実な死が間近に迫り、今まで生きてきた1日々が走馬灯のように脳裏をよぎる中、秋葉は叫んだ。


「私、73cmなんですっ!!!!」


 二人の動きが停止した。
 赤く光る、獲物を襲う狩猟者の目をした千鶴。
 脅えた、命の危機を前に脅えたような目をした秋葉。
 互いに見詰め合い、そして視線を下に落す。
 千鶴の爪は正確に秋葉の心臓を狙い、その直上で制止していた。
 ちなみに、秋葉の胸と千鶴の爪との間の距離は実に3mm。
 一歩間違っていれば鬼の爪は秋葉の胸を刺し貫いていた。
 っていうか、胸が人並みにあればざくっと貫かれていただろう。
 しかし、秋葉はその胸を裂かれ血を吹くこともなく、服が破れることもなかった。
 それどころか余裕まであった。
 さすが73cmは伊達じゃない。
 ビバナイチチ。
 すごいぞナイチチ。

 千鶴から殺気が消え、秋葉からも脅えが消える。
 そして、まるで久しぶりに再開した友人同士のように二人はがっしりと抱き合った。
 いや、友人というより親友。
 っていうか朋友。


 しばらくしてから熱い抱擁を解き、先ほどの千鶴の攻撃で蹴散らされたテーブルと座布団を所定の位置に戻して、二人は優雅に座り直す。
 ちなみに家具は無事。わざわざ頑丈なものを用意しているらしい。
 まあ、それでも千鶴が強く踏み込んだ畳だけは再起不能っぽいが。

「……話はわかりました。全て」
 落ち着いた、さすがは鶴来屋グループの会長と言った感じの声で千鶴が話しはじめる。
「ようするに、あのお兄さんを自分のものにしたいんですね?」
 そういって秋葉のほうを見つめる。
 直接的な表現に少し頬を赤らめながらも、視線をそらすことなくに、千鶴のほうを真剣な表情で見つめてこくりとうなずく。
 秋葉の真剣な表情を確認し、千鶴は言葉を続ける。
「しかも、周りにライバルが多いんですね?胸が大きかったり料理が得意だったり無口だけど凄くけなげに尽くしてくれたり」
 秋葉、再度うなずく。さっきよりも幾分力強く。
「やっぱり、わたしの時と似ていますね。それなら明確なアドバイスができます」
 アドバイスできることが本当に嬉しいのか、優しい、慈母のごとき笑みを浮かべて言う。
「これは私しか知らないことです。妹たちにも教えず、墓場の中に持っていくつもりでした」
 そう言いながら千鶴は立ち上がり、部屋中の窓と言う窓、扉と言う扉を全て閉めてまわる。
「秋葉さん、あなただから教えるのです」
 外に漏れる音を極力抑え、薄暗くなった部屋で静かに語り出す。
「理想の人を射止めるための方法を」
 そして、最後の扉が閉められ、中からは何の音も聞こえてこなくなった。








 それから一週間。
 俺は、それはもう自由を満喫していた。
 当初は日帰りの予定だった秋葉だが、なんだか急用が入ってしばらく泊まっていくことになったらしい。
 秋葉がいないと言うことは、俺の行動を制限する人間がいないわけで。
 有彦の家で徹夜で麻雀したり、アルクェイドのマンションに行ったり、シエル先輩とメシアンに出かけたり。
 屋敷の中では翡翠も交えて、琥珀さんの部屋でゲーム大会に興じてみたりと、それはもう遊びまわっていた。
 ちなみに今日はアーネンエルベで晶ちゃんとデート。
 ついつい話し込んで、屋敷に向かう坂を登るころには日もとっぷりと暮れていた。
「あー、ちょっと遅くなっちゃったなー」
 琥珀には夕食がいらないと伝えてあるのでそう言った心配は無いが、翡翠が門の前で待っていてくれたりするとやはり心苦しい。
 そんなことを考えながら坂を上がっていくと屋敷が見えてきて、門の前には人影も見える。
「翡翠、やっぱり待っててくれたのか」
 つぶやきながら、少しでも早くそこに行こうと駆け足で坂を登る。
 しかし、門の前まで来た時に意外なことに気が付いた。
「琥珀……さん?」
「だめですよ志貴さん、ちょっと遅くなりすぎですよー」
「ごめんごめん。秋葉がいないとどうも」
「志貴さま、それが……」
「え?」
「秋葉さまが、夕方頃に戻られたんですよー」
「あいたー……」
 それは予想外だった。秋葉が久しぶりに家に帰ってきて、その時に兄がどこにもいないわ戻ってこないわということになるとどうなるかは明らかなわけで。
 本当ならこのまま回れ右してほとぼりが冷めるまでどこかに潜伏していたいのだが。
「まあ、そういうわけにもいかないか」
 このまままた姿をくらませると、残される二人が不憫でならない。
「志貴さま……」
「まあ、考えてみればいつものことだしね。久しぶりに謝ってくるよ」
 いつもの笑みを浮かべ、自分たちの横を通り過ぎて屋敷に向かおうとする俺に向かって琥珀さんは、心配そうに声をかけてきた。
「志貴さん、気をつけてくださいね」
「? まあ、万一怪我でもしたら看病よろしくね」
 いつになく不安そうな翡翠と琥珀さんに対してそう言って、館のほうに向かった。
 庭を抜け、扉の前に。
 ごついノッカーのついた扉を開き、中に入るとホールが広がっている。
「秋葉は……居間か」
 物音こそしないが、他に誰もいない屋敷の中で唯一人の気配がする居間へと向かう。
 普段は翡翠や琥珀さんを交えて談笑するその部屋の前で一度大きく深呼吸をし、心構えをしてから部屋の扉を開ける。
「ごめん秋葉! ちょっと遅くなっちゃって!」
「秋葉が帰ってくるってわかっていればもう少し早く帰ってきたのに」
「温泉に行ってきたんだって? いいなあ、今度はみんなで行こう」
 部屋に来るまでの間に用意していた言葉を立て続けに言ってみるが、秋葉からの反応は無い。
「秋葉?」
 さすがに様子がおかしいことに気づいて、そう問い掛けてみると秋葉はゆっくりと立ち上がり、こっちをじっと見つめる。

「えーと、秋葉さん? なんだか様子がおかしいんですけれども」
「……ます」
「え?」
「あなたを……殺します」

 凄まじい殺気を感じて飛びのくのと同時に、それまで俺の立っていた床は消え去った。
「ちょ、ちょっと待て! たしかに夜遊びはまずいかもしれなかったけどそれぐらいで」
「兄さん、私は悩んでいたんです」
「え?」
「兄さんは、わたしがいくら思いを寄せてもひとつところにとどまらずにふらふらとしてばかり」
「いや、その、えーと、それはな?」
「あのバカ女やカレー司祭や翡翠や琥珀だけではあきたらず、最近は瀬尾はおろかあんな小さな子にまで」
「いや、だからレンは使い魔でな?」
「兄さんを私ひとりのものにするためにずいぶんがんばってきましたが、どうも相手を排除すると言う方法には無理があるらしくて」
「それがわかってくれるとお兄ちゃん本当に嬉しいんだが」
「だから、人生の先輩にアドバイスを受けてきたんです。兄さんをわたしのものにするにはどうすればいいのかを」
「はあ」
 気が付くと秋葉から殺気は失せ、いつもの調子で話している。
 俺もほっと一息つき、秋葉の言葉を待つ。
「その人は、私と近い状況でした。周りに様々なライバルがいるのに、意中の男性を射止めたのです」
「はあ、それはそれは」
「そして、その方法を聞いてきたんです」
「はあ」

 話が今ひとつ見えず、気の抜けた声で相槌をうつと秋葉はまた宣言する。
「……あなたを、殺します」
「ちょっと待ていっ!」
 さっきまでのは小手調べだと言わんばかりに紅く染まり、縦横無尽にうごめく檻髪を必死によけながら反論する。
「殺してどうする殺して!」
「その人は教えてくれたんです。『瀕死の重症になった男の人を誠心誠意看病すれば、きっとその人は振り向いてくれるわ』って」
「いやでも、秋葉はもうシキに殺された俺を助けてくれたじゃないか」
「そうです。とっても近い状況にあるんです。それなのに兄さんはふらふらふらふらと」
「いやそんな人をどっかの遊び人みたいに」
「その話をして、その人とじっくりと話し合ったんです。どこが違うのかって」
「で?」
 秋葉はにっこりと、今まで見たことがないような極上の笑みを浮かべて答えを返した。
「『やっぱり看病する前に自分で殺さなきゃダメね♪』って」
「ちょっと待ていっ!」
「大丈夫です!一度命を助けたことがあるんですから、次も大丈夫です!」
「大丈夫なわけあるかあっ!」





 そのころ、門の前にいるメイド姉妹。
「姉さん、大変なことになっているんですけど……」
「じゃあ翡翠ちゃん、止めに行く?」
 ふるふるふる。
 迷わず首を左右に振った。
 遠野家に使えているとは言っても、翡翠は主人二人とは違って普通の人間なのだ。
 今屋敷に入ったら骨も残らないだろう。
「まあ、秋葉さまも本当に殺しはしないでしょうから。秋葉さまが志貴さまを倒したらこれを使いましょう」
「その袋は?」
「琥珀印の強力睡眠香です。これを炊けば屋敷の中にいるひとは一発でおやすみですね」
「それじゃあ、今使えばいいんじゃ……」
「ちちち、それじゃあ志貴さんを看病できないじゃないですか」
 琥珀は、いつものように。いや、当社費50%増しぐらいの笑みを浮かべてそう言った。
「秋葉さまも意識不明になった場合、私たちが感応能力を使わないと志貴さんは死んじゃいますからねー」
「姉さん、わたし……」
「大丈夫よ翡翠ちゃん、お姉ちゃんがちゃーんと教えてあげるから」
 姉が妹に対してやさしく囁き、妹はそれを聞いて安心そうにこくりとうなずく。




 内容はともかく美しい姉妹愛を繰り広げている中、志貴の命は着実にピンチに陥っていた。
「だからちょっと落ち着けって!」
「寝たきりになったら、上から下まで全部お世話してあげますから!」
「人の話を聞け−ッ!!!」

死闘は、夜を徹して行われたと言う。




んー、実は前書いたやつをちょこっと修正しただけなんですが。
やっぱはだワイ以外のSS掲載するサイト作ったほうがいいかなー、とか。
とりあえず、しばらくはこんな感じで進めていきますー。

2002.11.07(水)

 はい、ネタ日記2日目です。
 もう言い訳するのも開きました。
 果たして俺は課金前に転職できるのでしょうか。ぐすん。
 女アサシンさんあたりにぶっきらぼうに慰めてほしいです。

 あと、日記にリンクする人は日付の前の白丸にアンカーはってあるのでそれを使うといい感じです。



ネタ第2号 「忍、ケーブルテレビにはまるの話」(とらいあんぐるハート3)

 月村家にケーブルテレビが導入された。
 この前、忍とノエルを連れて高町家に帰った時に高町家に導入されており、それを見て忍が偉く気に入り、翌日には月村家にも導入された。

「どうしても見たい番組があったのー♪」
 忍の喜びようをみると本当に見たかったのだろうとは思うが、それでもちょっと凄いスピードな気がする。

「DVDレコーダーも買ったのー♪」
 言われてみると、忍の部屋にある大型モニターには見慣れない機械がつながっていた。
 勢いの付いた金持ちほど止められない物はないな。本当に。
「あー。それで忍、すまないんだが」
「うん、美由希ちゃんと山篭もりでしょ?」
「一週間ぐらいで帰る予定ではあるが」
「うん、がんばってねー♪」
 ちょっと前に話した時には「ついていく」と言っていたのだが、いまはご機嫌なので無理を言う気はないらしい。
 ピクニックに行くのなら皆で行きたいが、美由希との山篭もりはあくまで『修行』なのであまり人がいても良くない。
 まあ、少し寂しい気もしたが、助かることは助かるので次の日の早朝、ひっそりと出発した。




      一週間後




「じゃあここで」
「ああ。今日明日はゆっくり休め」
「うん!」
 山篭もりを終え、、町に戻ってきた所で美由希とそう言って別れた。
 最近は美由希の腕もかなりの物になってきたので、なかなか充実した訓練ができた。
 しかしその分疲労もたまっているので、休養はとらなければいけない。休養も訓練のうちだ。

「さて、と」
 美由希を見送った後、俺も月村家に戻ることにした。

 風芽台を卒業するのとほぼ同時に忍と同棲を始め、半年を過ぎた最近になって『我が家』という実感が湧いてきた家に戻ると、門の所には……

「珍しいな」
「なによ、不満?」

 忍が待っていた。
 しかも、何故だかわからないが両手を腰に当て、胸をはって。

「いや、不満なことはないが……いつもだったらノエル一人か、忍がいる時だってノエルと一緒だったじゃないか」
「ふふーん、ちょっとノエルには待機してもらってるのよ」
「……待機?」
「それより恭也、今時間ある?」
「いや……」

 さすがに今朝まで訓練していたので休みたい気はするのだが。

「……ダメ?」
 そんな瞳で見つめられて、断れるわけはない。
「わかった。で、なんだ?」
「ノエルを再調整したから、また調子を見てもらおうかと」
「模擬戦か?」
「うん。……ダメ?」
「わかったからそんな顔するなって。準備もあるから30分ぐらいやすませてくれ」
「うんっ!」
本当に嬉しそうに笑顔を浮かべる忍を見て、俺は『惚れた弱み』という言葉を実感していた。




 きっかり30分後、一休みした後に装備一式を身につけて庭に出ると、そこには忍とノエルが待ち構えていた。

「さあ、勝負よ恭也!」
「いや、それはかまわんのだが」
「何?」
「その赤いのは何だ」

 そう。ノエルの背中には真っ赤な翼がついていた。
 フィアッセとかみたいな天使の翼ではなく、どっちかというと飛行機の翼。
 しかもなんか無駄に鋭い。

「何ってジェットスクランダー」

 おおぞらはばたくくれないのつーばーさー♪

 ぽかり

「痛い。何するのよ恭也―」
「何を考えてるんだお前は」
「だって恭也が『神速』使うとノエルも敵わないし」
「それで?」
「『俺なら高町恭也を空から攻めるぜ』ということで」

 ぽかり

「いーたーいー」
「いいから直せ! ノエルをなんだと思っているのか!」
「くすん、くすん」
「恭也様、わたしは忍お嬢様がお望みならばそれで」
「ノエルも忍をそう甘やかさない!」

 俺に叱られた忍が少し悲しそうにノエルからジェットスクランダーを外す。
 着脱式らしく、すぐに外れた。

「まったく。こんなものどうして思い付いたんだか」
「ケーブルテレビでやってたの」
 ……『どうしても見たい番組』ってそれか。
「他には何もつけてないだろうな」
俺の言葉を聞き、忍がびくっと反応する。
「あるのか」
「実は後一つ」
「今度は何だ?」
「怒らない?」

 さっき殴ったのが尾を引いているのか、少し涙ぐみながらそう聞き返してきた。
 その顔をされると弱い。

「……正直に言えば怒らない」
「本当?」
「ああ、本当だから言ってみろ」

 優しくそう言うと、忍は元気を取り戻して口を開く。
「ノエルの主武装はブレードで、副武装としてロケットパンチを装備してるの」
「ああ、知ってる」
「でも、ロケットパンチはその機構上、発射してしまうとその腕と、そこに装着されているブレードも使用できなくなるの」
「ああ、それも知ってる」
ワイヤーによる巻取りが可能とはいえ、タイムロスは否めない。一瞬を争う戦闘時にそれは命取りになりうる。
「そこで、遠距離用の武装を増やそうと思ったの。できることなら、ブレードを使用しながら発射できる物を」
「それで?」
「そう、女性形ロボットの基本装備といえばこれしかなかったわ。あの伝説のおっぱいミサ」

ごめす

「痛いー! 恭也、本気でぶったー!」
「そりゃ殴りもするわっ! 何を考えてるんだお前は!」
「怒らないって言ったのにー!」
「物事には限度があるわっ!」
「ひーん」
「恭也様、わたしは忍お嬢様がお望みならばそれで」
「だからノエルは忍をそう甘やかさない!」


 ぐしぐしと泣きじゃくる忍を情け容赦なく工房に連れて行き、ノエルが普段通りのノエルに戻ったのは三日後の話だった。




 おまけ

『チェーンジゲッター1! スイッチ、オォン!!!』

「変形ってのもいいなー」

忍の野望は留まることを知らない。







 ノリノリで書いたら、恭也と忍のキャラが全然違ってる気がしてきました。
 んー、もーちょっとテンポ良く書きたいなー。
 無駄な所をうまく削る技術を身につけなきゃと思いつつ。
 やっぱり適度にぶった切るのは難しいと思うのですよー。

2002.11.06(水)

 なんと、2日連続更新です。
 とはいっても日記ですが。
 いや、ここは一つ心を入れ替えて少しは真面目に更新していこうと思ったわけで、ROのサービス開始が遅れまくっているのは無関係で。

 ふと自分のHDDを見てみると、書きかけのやら没にしたSSやらが結構あったり。
 んで、このまま眠らせるのも何だし、ここに乗せてみよーかと。
  一応ここだけははだワイ以外もアリってことで。
 しゅらさんとこを目標にー(無茶極まりないです)



ネタ第1号 「月姫でかまいたちの夜2」(月姫)

わらべ唄篇

あらすじ
みんなで三日月島って島に来ました。いじょー(ぉ


「きゃーーーーーーー!!」
 夜、館中に響く悲鳴を聞いてさっちんの部屋にたどりつくと、部そこには見るも無残な絞殺死体があった。
 あまりのことにしばし呆然としていると、わらわらと他の宿泊客も部屋を出てくる。
「この部屋はアルクェイドじゃなかったか?」
「さっちんが狭いところダメって言うから部屋変わったんだけど……」
 アルクェイドの言葉を聞きながらさっちんの脇にかがみこみ、脈を取る。
 当然反応はなく、その肌はもうすでに冷たかった。
「いったい誰がこんなひどいことを……」
 静まり返る一同。
 カチ、カチ、と年代ものの柱時計が時を刻む音のみが響く中、秋葉がゆっくりと、それでいてはっきりと言う。

「自首しなさい、琥珀」
「ふえ?」

 突然話を振られ、琥珀さんはうろたえていた。
「あなたが何をたくらんでたかはこの際問題じゃないわ。人を殺めてしまったのだから、罪は償わなければ」
「ちょ、ちょっと待ってください秋葉さま! 何の証拠が」
「いやだって、こんな陰謀企てるのは琥珀しかいないでしょう」
「琥珀さんだしなあ」
「琥珀さんですからねえ」
「琥珀だもんねえ」
 うんうんとうなずく一同。
「ちょ、ちょっと待ってください!殺人事件だったらわたしより志貴さんのほうが怪しいじゃないですか!」
「兄さんなら、ナイフを使うでしょうし」
「そうですねえ。遠野くんならこんな時間のかかる殺しかたはしないでしょう」
「わたしのときもそうだったしねー」
「そ、そんなぁー!!!」



 そして次の日の朝。
 みんなが見送る中、琥珀さんはパトカーに乗せられるところだった。
 さすがに沈んだ顔でパトカーに乗り込もうとする琥珀さんに翡翠が駆け寄る。
「姉さん」
 今にも泣き出しそうな翡翠を見て、琥珀さんは優しく微笑み、ゆっくりと喋った。
「翡翠ちゃん、ごめんなさい。こんなお姉さんで」
「そんなこと言わないでください。毎日差し入れしに行きますから」
「翡翠ちゃん……」
「姉さんのために、毎日手づくりのおべんと」
「ごめん、いらない」







 むー、読み返してみてもオチが今ひとつ。
 っていうか、かまいたち2やってないとさっぱりな気がします。ぐはぁ。
 ホントはこの後裁判所に琥珀さんが連れてかれて逆転裁判ネタってのも考えたんですが、誰がどう見ても月の裁のパクリにしか見えないので−(苦笑)

 
2002.11.05(火)

 はい、大体20日ぶりのご無沙汰です。
 さすがにそろそろ更新しなきゃまずいかなとか思って、心を入れ替えて更新することにしました。
 いや、決してROがサーバー増強のためにプレイできないからとかそういうことではなく。

 さて。一部では、CircusのO-157予防ゲームが話題になっとります。
 まー、ようするに水夏のキャラでクイズを含めたすごろくゲームを作って、それを通じてO−157予防の為の意識を高めよ−という。
 カラフルPUREGIRL買うと、さやか先輩がクイズ出すCGも載ってました。

 昔はこーゆーのではマンガとかアニメってのが定番だったんですが、今の状況だとゲームは有効な手段じゃないかと。
 何より、マンガやアニメと違って、自分が介入できる分記憶にも残るでしょう。

 でも、ここで問題になるのは製作会社とゲームの内容なわけで。
 PSやDCでも発売されてたとはいえ、水夏はれっきとしたエロゲーで、そのエロゲーのキャラを題材に選ぶのはどうか、と言う。
 一部の担当者が自分の趣味のみで発注したんじゃないかとか、税金をそんなもんに使うなとか。


 でも、待って下さい。
 仮にも公務員です。
 公務員試験を筆記、面接と受かり、公務員になった人です。
 しかも、こういう企画に携われるということは、入りたての新人と言うことも無いでしょう。
 役所で何年か働いて、経験を積んだ人です。
 そう、頭から非難してばかりではなく、冷静に考えてみましょう。
 幸いにも、地元ですので埼玉県の公務員には知り合いやら友人やらが結構います。
 彼らを基準に考えるに……





















 100%自分の趣味だな。

 そう考えると、埼京線が新木場まで伸びてビッグサイトに行きやすくなるのも誰かの陰謀じゃないかとか思えてきたり。

 いや、趣味と仕事を混同する人って嫌ですね(卒業アルバムの電話番号一覧をチェックしながら